漫画『ママはテンパリスト』育児の悩みをごっちゃんが笑いで吹き飛ばす!?
「叱らない子育てをしましょう」「ママは楽しみながら育児をしましょう」
こんな理想ばかりを並べた言葉に、耳を塞ぎたくなることはありませんか?叱らなくて済むならそうしたいですし、楽しいだけが育児じゃないですよね。
幼稚園教諭・保育士経験のある私も、気持ちに余裕がなくなって、子どもにイライラして怒ることがありました。その度に「自分はなんてダメな母親なんだろう……」と自己嫌悪・反省します。
そんな理想と現実の狭間で育児に悩むママにオススメ!不安を吹き飛ばしてくれるくらい、パワフルな漫画があります。
それは『ママはテンパリスト』という、初めての育児にテンパりながらも、奮闘している育児コミックエッセイです。
育児書のような綺麗ごとや真面目な内容は一切ありません。
これぞ育児の現実という日常が、面白おかしく描かれているので「辛いのは自分だけじゃない」と励まされますよ。
ママは、海月姫や東京タラレバ娘などドラマにもなった有名漫画家、東村アキコ先生。そして、1人息子ごっちゃんが毎度、ハチャメチャな行動でママを振り回します!
読み終える頃には、もっと自分の育児に自信を持って全力で子供を愛そうと、前向きな気持ちにさせてくれるはずです。
今回は『ママはテンパリスト』の作品概要と、面白いエピソードと思わず共感してしまうポイントを交えながら紹介していきますね!
育児コミックエッセイ『ママはテンパリスト』とは?
「育児に関するハウツー的な情報を一切描かない」と決め、「自分の子の観察日記」としてこの作品が生まれました。
なので、理屈抜きで笑って楽しめるところがこの作品の魅力です。
また、育児漫画は異例の100万部を売り上げ、パパママ中心に愛されています。
1話完結で4〜6ページの短編になっているので、忙しいママも育児の合間に、サクっと1話読めますよ!
作品名:ママはテンパリスト
作者:東村 アキコ
出版社:集英社
掲載誌:月刊コーラス
コミック:全4巻(完結)
登場人物
ごっちゃん
- なかなか寝付かない
- イタズラ大好き
- 3歳を過ぎてもおっぱいガブ飲みでママを大いに困らせる
アキコ
- 29歳のときにごっちゃんを出産
- 育児と仕事の両立にテンパりまくりながらも、奮闘する
- 作品内では終始、断乳に悩まされている
パパ
- 仕事が多忙で始めから別居婚だった為、作品内では極稀に登場する
- なぜかごっちゃんから恐れられており、唯一言うことを聞く人物
その他担当やアシスタント、親交のある漫画家も登場します。
作品内容
ごっちゃんの出産シーンからエピソードは始まります。
初めての育児にテンパりながらも、日々発生するアクシデントを、笑いに変えて描かれています。
作品の見どころです。
- ごっちゃんのおませでユニークな発言と行動
- それに対するアキコの漫才師のようなつっこみ
- 仕事と育児の両立にテンパりながらも奮闘するアキコの姿
ぜひ注目して読んでみてくださいね!
漫画家という職業柄、常に締め切りに追われているので、時にはストレスの限界で、爆発することもありました。
そんな姿を自分と照らし合わせて、育児に余裕がなくなるのは自分だけじゃないと、救われた気持ちになりますよ!
『ママはテンパリスト』名エピソード3選
全て紹介したいくらい面白いのですが、特に印象に残っているエピソードをみてみましょう。
断乳問題エピソード
ママにとっても、子供にとっても試練である断乳。
子供が欲しがって泣いている姿を見るとかわいそうだと思って、つい断念してしまうんですよね。
3日間授乳せずにに乗り切れば、断乳できると言われています。
しかし、そんなシナリオ通りにいかないから、世のママは苦労しているんですよね。
アキコも同様に、断乳には苦労して、何度も失敗を繰り返していたのです。
そこでアキコは断乳できるよう、ある作戦にでました。
『ゴルゴ13断乳大作戦』
なんと、アキコは自分のおっぱいにゴルゴ13の顔を描いて、ごっちゃんのおっぱい依存をなんとかしようとしたのです。
どの育児書で調べても載っていない、斬新な発想ですよね!
果たして結果は…。
1日目は怖がり、飲まずに寝たので、早くも成功!?と思っていました。
しかし、翌日どうしてもおっぱいが飲みたいごっちゃんは、目を瞑ってゴルゴを見ずに飲む方法で攻略したのです。
ごっちゃんにとって、ゴルゴは怖くて気持ち悪いはずなのに、ぎゅーっと目を瞑る姿に心打たれました!
こうして作戦は失敗に終わり、最終的に3歳を過ぎても、やめられなかったそうです。
断乳をするには、強い意思を持ってしても容易ではないことが共感できますよね。
(第一巻より)
育児における一番しんどい瞬間決定戦
この「育児における一番しんどいと感じる瞬間」はどんなことを思い浮かべますか?
子供が言うことをきかないこと、泣き止まないけど原因がわからないことなど、あれこれ出てきます。
そんなことを作者が考えたときにぶっちぎりで1位だったのが「眠りたいときに眠れない」でした。
思わず「それだ!」と心のなかで叫んでいました。
子供はどうしてあんなに早起きなのでしょうね。しかも休日に限って!
「死ぬほど眠いのに眠らせてもらえない」なのにそれが3年も続くなんて思っていなかったとアキコは嘆いていました。
ある朝、3歳になったごっちゃんは早朝5時に刀を握り、スイッチ全開で「ママ!!たたかおう!!」と、のしかかり大暴れ。
その瞬間「あ…もう100%こいつ寝ないな…」そう悟り、結局保育園に行く9時頃まで続いたそうです。
朝から有り余る体力で大暴れするのは、さすが男の子ですよね。
眠くてされるがままのアキコに、刀でひたすらポカポカ叩く姿は面白くもあり、自分の事と置き換えると、恐ろしくもありました。
(第2巻より)
ポップコーンのはなし
4歳になったごっちゃんはポップコーンにハマっています。
毎日のように食べていたので、アキコに「いい子にしてたら、あとであげるから」と没収されてしまいました。
そのまま、ごまかしつつお風呂に入り、就寝時間になったので、消灯しようとしたときのことです。
「コプポンは?」(ポップコーンは?)
…覚えていたのです。
アキコは揚げ足取りで「ナニソレ」「コプ?え何?」「ちゃんと言えたらあげるよ」といじわるするのです。
すると、ふてくされたごっちゃんは「もう…ママの…ママのブタのまんじゅううりめっ!!」(ママの豚の饅頭売りめ‼︎)こう叫んだのです。
アキコの脳内イメージでは、文字通りブタが肉まんを売っている姿でした。
ちょっと面白がっていじわるしたつもりが、ごっちゃんにブタ呼ばわりされ、返ってアキコがダメージを受けていました。
このブタのまんじゅう売りのイラストがシュールで面白いんですよ!
ポップコーンは言えないのに、ブタのまんじゅう売りはしっかりいえてしまうごっちゃんなのでした。
4歳にもなると、ちょっとしたごまかしは効きませんね!
毎日一緒にいると気づかなくても、ごまかしも効かないほどに、成長しているんですよね。
それにしても、ごっちゃんはどこでこんな言葉を覚えたのでしょう。
(第3巻より)
笑いだけではない!この作品が教えてくれたこと
育児はこうあるべき・こうしなければならない、と知らずしらず必死になって疲れてしまいますよね。
アキコは、そんな押し付けの理想を「めんどくせぇ」と一蹴してくれるのです。
私は周りからの評価を気にしすぎて、育児の責任を重く感じていたんですよね。
どんなにママが型にはまった育児をしようと望んでも、子供は親の思い通りにはなりません。
それを、ごっちゃんが示しているように思いました。
同じように悩んでいるママは、もっと肩の力を抜いていいんだと思える内容です。
そして、いよいよごっちゃんは6歳になり、最終回を迎えます。
アキコはテンパりながらも、育児に奮闘して大変な時期を乗り越えました。
「振り返ってみると、なぜか全部笑える思い出になっている」
今はまだ、振り返る時期ではないかもしれません。
この先もたくさん悩み、辛いこともありますよね。
それでも、子供がすくすく成長したことを実感できたとき、全てが報われるのかもしれませんね!
育児で忙しいママには電子書籍がおすすめ!
エピソードを読んで『ママはテンパリスト』を読んで笑いたい!そう思ったママもいるかもしれません。
そんなママには電子書籍がおすすめです!
育児や家事の合間、車内の隙間時間で読み進めることができます。
また、紙媒体は子供の手に届かないところで保管しないと、最悪の場合おもちゃにされてしまうことも…。
試し読みもできるので、ぜひチェックしてみてくださいね!
まとめ
- 『ママはテンパリスト』作品概要
- 育児に奮闘するママ
- 『ママはテンパリスト』おもしろ共感エピソード
- ごっちゃんが教えてくれたこと
- 忙しいママには電子書籍で読もう!
一般的な育児コミックエッセイとは違い、育児に役立つ情報は1つもなかったかもしれません。
しかし、その分たくさん笑わせてくれて、ママの気持ちを軽くしてくれる、素敵な作品です。
ぜひ『ママはテンパリスト』を読んで笑いを取り入れてみてくださいね!