原因はPMSなの!?育児で無性にイライラする本当の原因は?
無性にイライラする。
子供のキャーキャーと甲高いはしゃぐ声や、部屋中に散らばるおもちゃ。
普段ならそんなに気に障ることでもないのに
「うるさーい!」「ちゃんと片付けてよ!!」と、思わず怒鳴ってしまう。
またやってしまったと自己嫌悪になるのと同時に
「そろそろ生理が来るかもしれない」と、ふと気づくことはありませんか?
生理が近づくたびに感情がコントロールできず、振り回されてしまって困る。
「自分はPMSかもしれない。毎月こんな調子だと、生理なんか無くなればいいのに」って思いたくなりますよね。
これから閉経まで、20~30年近くはお付き合いしていかなければなりません。
女性にとって生理は、体と心の状態を知るバロメーターでもあります。
生理のおかげで自分の状態を知れると思うと、生理があるのも悪くないと思えますよ!
いつも心地よくいられるように、うまく付き合っていけるようなご提案をしていきます。
PMSとは
月経前症候群のことを指します。
はっきりと原因がわかっているわけではありませんが、女性ホルモンの影響が大きいと考えられています。
生理が始まる3~10日ほど前から身体的・精神的な症状が出て、生理が始まると落ち着いていくのが特徴です。
PMSの症状は年代によって異なる傾向があるようです。
10代~20代が生理痛や乳房の張りなど、身体的な症状が出やすいのに比べ
30代や出産経験があると、怒りっぽくなり八つ当たりをしてしまったり、何をするのもおっくうになるなど精神的な症状が出やすいです。
生理前に症状が強く出るかどうかでPMSか判断することができます。
PMSチェック
チェックする時のポイントは
- 過去3回程の生理周期(定期的なのか不順なのか)
- 生理が始まる前の5日間に出た症状(生理痛の有無や気分はどうだったのか)
- 生理が始まって3日以内に収まった症状
生理前後の期間内で、共通して起こる症状がどんなものなのかをチェックしてください。
また、その症状は
- 他の病気の治療や飲んでいる薬によるものではないこと。
- お酒を飲んだ時の気分とは関係のない症状であること。
- 仕事、育児、家事などの日常生活に支障が出ているか。
この3つの場合に限ります。
チェック項目
- 無性にイライラしたり、怒りっぽくなり、八つ当たりをしてしまうことがある
- 自己嫌悪が強くなったり、不安が強くなる
- 理由もなく急に泣きたくなる時がある
- 仕事・友人関係・趣味に対して興味が減る
- 外出がおっくう、引きこもりがちになる
- 疲れやすく、気力がない
- 自分の感情をコントロールできない
- 食欲が増したり、特定の食べ物を食べたくなる
- 起きられない・日中にすごく眠い。または、眠れない・眠りが浅い
- 乳房の張りや頭痛、関節が痛くなる
- 便秘・下痢になる
1つでも当てはまるとPMSになっている可能性があります。
なぜホルモンバランスが崩れるとイライラするの?
ただ漠然と「生理だから、ホルモンバランスが崩れるなら、具合が悪くなっても仕方がない」
で片づけてしまっていませんか?
もう少し原因を探ってみると、より自分の体で起こっていることがわかるので、解説していきたと思います。
女性ホルモンと一言で言っても、主にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類のホルモンの影響を受けています。
この2種類のホルモンが交互に増減することで、バランスを保っています。
エストロゲンは生理が始まってから、次の排卵が起こるまでの間に多く分泌されます。
自律神経と、体調を整えるために必要なホルモンにもなるので、この時期は気分が安定しやすいです。
子宮内膜を厚くして、妊娠に備えて準備をする作用があります。
エストロゲンは女性らしい体を作ってくれるホルモンですが、過剰になると、不安感や気分が落ち込みやすくなります。
また、排卵後に急激に減少することでイライラしやすくなるようです。
プロゲステロンは排卵されてから、次の生理がくるまでの間に多く分泌されます。
プロゲステロンは、エストロゲンの働きを調節したり、過剰にならないようにしてくれます。
水分や栄養素をため込み体温を上げ、妊娠を維持できるように作用するホルモンです。
骨盤内に血液をため込む作用もあるので、血行不良になりむくみやすくなります。
プロゲステロンは睡眠作用があると言われているので、生理前に感じやすい強烈な眠気はプロゲステロンの影響によるものです。
夜になり寝るときになると、体は深部体温を下げて、睡眠に入るための準備をします。
しかし、プロゲステロンには体温を上げる働きがあることから、寝付きが悪くなり睡眠の質を下げる原因にも。
睡眠不足が続くと、今度はエストロゲンの分泌が低下し、ホルモンバランスが崩れてしまうという悪循環になりやすいのです。
このように詳しいメカニズムを見ていくと女性である以上、急なホルモンバランスの変化や気分の浮き沈みは避けられません。
しかし誰にでも起こりうるはずなのに、PMSの症状がある人とない人・症状が軽い人・重い人に分かれるのは、不思議に感じませんか?
本当の原因はPMS以外にあるかも!?
その原因とは、あなたが置かれている環境や、受けるストレスに差があるということがあげられます。
それは、脳の視床下部(ししょうかぶ)という部分がカギを握っています。
視床下部(ししょうかぶ)は、ホルモンの分泌や自律神経の働きをコントロールしている部位になります。
女性ホルモンが分泌されるためには、まず視床下部(ししょうかぶ)が脳下垂体(のうかすいたい)という部位に排卵を促すように指示。
それから脳下垂体(のうかすいたい)が卵巣を刺激をして、排卵される仕組みになっています。
しかし視床下部(ししょうかぶ)はストレスを受けると、うまく働かなくなってしまうのです。
このように女性ホルモンが乱れてしまうのは、普段の生活で受けるストレスが原因になっているということも考えられます。
育児では思い通りにいかず、イライラしてしまう場面は多いですよね。
授乳や夜泣きがあれば、夜もしっかり睡眠をとることができません。
イライラを解消するために、お菓子をドカ食いしたくなったりすることもありますよね。
夫が育児に協力的でなかったり、ワンオペ育児になっていれば不満がつのり、八つ当たりをしてしまうことも。
それでも育児をしないわけにはいきません。
PMSのせいで育児でイライラしてしまうというより、普段のストレスがPMSの症状を引き起こし、
過剰にイライラしている状態になっていると言えるのかもしれません。
生理のタイミングに合わせて、少しでもストレスを軽くできる対策を、これからご紹介していきたいと思います。
生理のタイミングを管理する
PMSは症状が出るタイミングや期間が、ある程度決まっています。
PMSの症状が出るであろう数日前から、ゆったり過ごせるように心がけましょう。
PMSの症状が出るタイミングを知るには、自分の生理周期を知っておくことが重要になります。
そこで便利なのが、スマートフォンのアプリ。
たくさん種類がありますが、無料で使えて便利なものをご紹介します。
Flo(フロー)
80人以上の専門家が監修して開発されたアプリ。
生理周期や基礎体温の記録から、避妊・妊娠に最適な時期を確認できます。
生理開始や排卵のタイミングをお知らせしてくれる、リマインダー機能も。
PMSの症状をアイコンで記録することもできますし、基礎体温・体重・睡眠時間・摂取水分までも記録することができます。
記録情報が多いほど、自分の生理の傾向を人工知能が予測してくれるので、精度が上がっていくそうです。
女性は生理で体重の増加があったり、ダイエット中であれば、痩せやすいタイミングと痩せにくいタイミングがあります。
このアプリで管理をすることで、卵胞期から排卵までの気分が安定して活動的になれる期間を予測できます。
そのタイミングで家族でレジャーに出かけたりすれば、自分に合ったペースで無理のない運動ができそうですよね!
ルナルナ
ルナルナが15年以上のデーターをもとに開発したアプリ。
産科・婦人科を受診する時に、症状や生理開始日や生理の日数など聞かれることがあります。
でも私は記憶があいまいなことが多くて、「えーっと…」と思い出そうとしていると、
先生に「だいたいでいいから!」と急かされてしまったことがありました。
そこで便利なのが「ルナルナ メディコ」というシステム。
ルナルナメディコを導入している産科・婦人科を受診する時に、ルナルナで記録していたデータを診察の時に閲覧できます。
事前に発行した6桁のデータ番号を伝えるだけで、記録を医師のパソコンやタブレットで表示させることができるのだそう。
どう説明すればいいのかわからなくなってしまっても、この記録を見てもらえれば、スムーズに診察を受けられそうですよね。
私の友人は、生理が止まってしまい婦人科を受診したことがったことがあったそう。
診察の時に、生理が来なくなる前に、何かストレスになるようなことはなかったかと聞かれました。
友人の場合は、引っ越しや自分の仕事の引継ぎが重なった疲労から来ているだろうと、思い当たる原因はわかっていたようです。
しかし、育児で慢性的にストレスを感じている状態だと、
どれが一番の原因になっているのかわからないと思いませんか?
生理の記録だけでなく、気分やその日の出来事も一緒に記録しておくことで、本当の不調の原因を探ることができます。
ペアケア
このアプリはLINEで管理することができます。
LINEの公式アカウントから、友達追加をするだけで使うことができます。
今やLINEはほとんどの人が毎日のように使っているツールなので、メッセージを見るついでに記録ができます。
生理の記録を後回しにして、忘れてしまうことも防げそうですね。
また、パートナーと記録を共有できる機能があります。
生理は毎月のことなので「我慢するしかない・わざわざ言うことではない」と思ってしまいますが、
共有することで「こんなに具合の悪い日があるの!?」と男性にもわかりやすく伝えることができますね。
PMSの症状がある時に、口頭で伝えなくてもペアケアの記録から察知することができます。
症状が出そうな期間は、どのように接してもらいたいのか、お願いしておくと良いですよ。
また、旅行やイベント当日になって生理が来てしまうと、思いっきり楽しむことができずに、ガッカリしてしまうことがありますよね。
生理のタイミングも含めて予定を立てられると、体に無理をさせずに楽しむことができますよ!
PMSに効果的なサプリメントがある!
都合よく育児をお休みしたり、ストレスになっている環境を変えるのは難しいです。
ママの体調の変化に合わせて過ごすなんて、子供は配慮してくれません。
そんな時は、まずサプリメントで症状が軽くなるかどうか、様子を見てみましょう。
小林製薬から出ている「命の母ホワイト」というサプリメントがあります。
命の母ホワイトの効果は
- 生理不順で悩む20代~40代女性向け
- 生理痛や頭痛
- PMSによるイライラなどの精神的症状がある
- 冷え性やだるさといった身体的症状がある
生理によって引き起こされる症状に対して、有効なサプリメントになります。
服用のタイミング
サプリメントというと、何か月も飲み続けるという印象がありませんか?
この命の母ホワイトは、生理の症状によって飲み続ける方法と、PMSの症状が出るときだけ飲むという服用の仕方があります。
生理不順の場合は1~2か月程、飲み続けるのがいいそうです。
PMSの場合は、PMS特有の不調を感じやすい10日前あたりから、生理が終わるまでの期間だけ飲むようにしてみてください。
普段のストレス全てを和らげることは難しいですが、PMSの症状が和らぐだけでも楽に過ごすことができます。
怒りっぽさや八つ当たりしたくなる衝動が抑えられれば
極端に落ち込んだり、自分に対して嫌悪感を抱くことを避けられそうですよね。
命の母にはシリーズがあり「命の母A」というタイプもあります。
こちらは「更年期障害の症状」に対するサプリメントになります。
- 更年期症状で悩む40代~50代女性向け
- イライラや不安感の精神的症状がある
- ほてりや急に汗が出る
- 肩こりや頭痛がある
40代以降で、ほてりや急に汗が出る症状があるのであれば、更年期障害の可能性もあるかもしれません。
しかし、PMSと更年期障害の症状は似ているので、自分で判断するのが難しいです。
一度婦人科を受診することをおすすめします。
異常な眠気には「ネムルナ」
同じ命の母ホワイトのシリーズで、生理前~生理中の異常な眠気に効果があるサプリメントもあります。
「加味逍遙散(かみしょうようさん)」という漢方を使用していて、眠りのリズムを整えて眠気を起こりにくくする効果があるそうです。
ネムルナは四国地方と中国地方でしか店頭販売されていないようですが、ネットから購入もできます。
あまりにも辛い場合は、試してみてはいかがでしょうか。
眠気をどうにかしようと思うと、手軽に取れるエナジードリンクやカフェインに手が伸びがちです。
しかし、エナジードリンクは糖分が多く含まれているのはご存じかも知れませんが、
例えカロリーゼロや糖質オフと表示されている物でも、人工甘味料が加えられています。
ブドウ糖は含まれていないため、血糖値の上昇は抑えられます。
しかし、甘味が砂糖の200倍もあることから、甘いものを食べたのに血糖値が上がらないと脳がパニックに。
血糖値を上げたい脳は、食欲を促す指令を出すので
結果的に甘いものが食べたくなったり、過食に繋がってしまいます。
カフェインも覚醒作用があるので、本当は体を休めないといけないところで無理をしがちに。
血管を収縮させる作用があるため、血流が悪くなり生理痛や頭痛の原因になります。
眠気を覚ますために、エナジードリンクやカフェインに頼ってしまうと
脳や自律神経などの体調を正常に保とうという機能を乱し、PMSの症状を加速させてしまうことになるので、
生理前には摂取を控える方がよさそうです。
生理を体と心のバローメーターに
PMSの症状に始まり、生理中の体の調子、経血の状態を見ると
生理が来るまでの期間を、自分はどのように感じて過ごしてきたのかがわかることがあります。
生理の平均的な周期は28日前後。
ズレても21~35日の間であれば正常の範囲になります。
しかし、28日より7日以上前後にずれた状態が3回以上続く場合は、生理不順と考えます。
私の場合だと、子供の行事や仕事の忙しさと、子供に対してイライラすることが多かった月は、生理が遅れたりこない月がありました。
つい甘いものを食べ過ぎてしまった時は、生理がくると吹き出物が出る、日中の眠気、生理痛が重くなったりします。
このように、生理が遅れたりこない月があったら、次の月ではゆったり過ごせるようにスケジュールを立てる。
甘いものや特定のものを食べ過ぎてしまうということは、イライラや不満がたまっている可能性があるので
ストレスの原因を解消できるように見直してみる。
しかし、甘いものや特定の物を食べたくなる時は
足りない栄養素を体が補おうとしているSOSのサインになっていることがあります。
食生活を気を付けることで、PMSの症状を抑えることができます。
生理前のイライラ対策
一番は予定を詰めすぎないこと、活動する時と、心身を休める時とメリハリをつけることが大切です。
PMSの症状が出ている時に、何に対してイライラしやすいのかを把握しておくことが、重要になってきます。
子供のキャーキャー騒ぐ声にイライラしてしまうのであれば、公園で発散できるように連れて行ってあげるといいでしょう。
生理前でだるく、気が進まないかもしれませんが、家の中で我慢し続けて余計にPMSの症状が重くなっていくのと、
10分だけでも外に出て気分転換するのとではどちらが楽ですか?
外にいるだけで開放的な気分になれますし、歩くことで血流が良くなるので、生理時の不調を和らげる効果もあります。
また、日光浴をすることで、幸せホルモンと言われるセロトニンの分泌が活性化されます。
ウォーキングのようなリズム運動もセロトニンの分泌を促進させる効果があるので、
特に気分が落ち込みやすい症状がある時は、外に出ることも意識してみるといいでしょう。
食べ物に気を付ける
無性に甘いものや特定のものが食べたくなったりする時は、
体が足りない栄養素を補おうとしているSOSのサインだとお伝えしました。
また、イライラや不安を誤魔化すために食べたくなることもあるので
食べ物別にどんな栄養素が足りないのか、説明をしていきます。
甘いもの
タンパク質不足になっている傾向があります。
タンパク質に含まれるトリプトファンという物質が、幸せホルモンであるセロトニンを作る原料になっています。
トリプトファンはお肉・魚・卵などの動物性タンパク質を摂るように心がけましょう。
また、同じ甘いものでもチョコレートが食べたくなる時はマグネシウムが不足していることもあります。
生理の経血と一緒にマグネシウムも排出されてしまいますし、
マグネシウムが不足すると必要な栄養素を全身に送ることができなくなるのだそう。
マグネシウムを補うにはナッツや海藻類がおすすめです。
しょっぱいもの
ミネラル不足が考えられます。
ストレスを感じると、副腎という臓器が弱り、しょっぱいものが食べたくなります。
疲れが取れなかったり、不眠につながるので、みそ汁を食べるようにすると
程よい塩分とミネラルを補うことができます。
辛いもの
イライラや不安感が強いと、別の刺激で誤魔化そうとしてしまいます。
生理中は妊娠の確立を上げるために、内臓の働きを鈍くさせる作用が働くので
辛いものは胃腸に過度な負担をかけます。
何がストレスの原因になっているのか、うやむやにせず、明確にすることをおすすめします。
食事が子供の機嫌の悪さにも影響しているかも!?
上記の体が求めている栄養素で記述したとおり、子供にも足りない栄養素があるから、
機嫌が悪くなっている可能性もあります。
大人は隠れて好きなおやつを食べたり、辛い物を食べたりと、気分によって食べるものを選べますが、
子供は好き勝手出来ないですよね。
欲求をうまく満たすことができないので、気分を紛らわすために、必要以上にイタズラしたり大声で騒いだりしている可能性も。
一緒に食生活を見直すことで、穏やかに過ごせるようになるかもしれませんよ。
まとめ
PMSの症状が出ているなら、育児でイライラしてしまうのは当然のことです。
しかし普段の育児のストレス、さらには習慣が、PMSの原因になっていると考えることもできます。
生理だから具合が悪くて当然、イライラするのは当然と片づけてしまわず、原因をつきとめて
できるところから改善していくことが重要だと感じます。
PMSの症状や生理は、あなたの体と心が感じていることを教えてくれています。
体や心の反応は頭で考えるより正直なので、この機会にあなたの体の声を聞いて、労わってあげてくださいね。