発育が遅れる?育児中のテレビ習慣を見直す|子どもとテレビの良い関係とは
習慣で、何となくテレビをつけっぱなしにした生活をしていませんか?
私のママ友のDさんも、子どもが生まれる前から、一日中テレビをつけっぱなしにする生活を送っていました。子どもが生まれた後も、特に気にすることなくその生活を続けたそうです。
すると子どもが2歳になった頃から、言葉の遅れや反応の鈍さが気になるようになり、医療機関を受診したところ、テレビのつけっぱなしが子どもの発語の遅れ、反応の鈍化に影響していると指摘されました。
テレビとの向き合い方を見直し、テレビのつけっぱなしをやめたところ、子どもの発育の遅れも徐々になくなったそうです。親の習慣が子どもの発育に良くない影響を与えてしまうというのは、すごくショッキングですよね。
ここからは、テレビが子どもに与える影響と、テレビと子どもの正しい付き合い方を紹介していきます。
テレビが子どもに与える影響とは?
では、実際にテレビが子どもに与える影響を見てみましょう。
ドライアイ、視力の低下
子供がテレビに夢中になると、瞬きをする回数が極端に減ります。
うちの子も小さい頃に、テレビを見ていると「目が痛い」という事があり、そういう時は瞬きを忘れてテレビに夢中になっている時でした。
テレビを見ているときは、親が何分か毎に、「目、ぱちぱちしてね」と声掛けをするようにしていました。
瞬きをしない状態が続くとドライアイになります。
ドライアイは一度かかると完治することはないので、子供のうちから気を付けてあげて下さい。
また、暗い場所や、至近距離でテレビを見続けると、視力低下につながります。
3歳未満の子供が長時間テレビを視聴する事は、小学生になった時の視力の低下と強く関連するといった、岡山大学の松尾教授の報告もあります。
発達の遅れや、歪み
テレビの特徴として、次々に流れる情報を受け取るという一方通行の意思表示しかありません。
テレビを見ているとき、子供の脳は考える事をやめてしまいます。
これにより、自分でお話を作り出す事や、工夫をして遊ぶ能力が発達しません。
また、Dさんのお子さんのようにママとの直の触れ合いよりも、刺激的なテレビの世界にいる時間が長くなってしまうと、
人とのコミュニケーションが無くなるので、発語の遅れ、思いやり、状況に応じた対応、感情のコントロール、このような言葉と情緒の発達に歪みが出てきてしまいます。
睡眠不足、運動不足から体に不調をきたす
長時間テレビを視聴させるという事は、運動する機会を子供から奪っていることになります。
運動不足になった子供は、動かない分、眠たくなくなります。
また、テレビを見過ぎると興奮の刺激を全身に伝える神経である交感神経を刺激してしまい、子供の睡眠が浅くなります。
睡眠不足、運動不足は肥満や、集中力の欠如などの原因にもなります。
日本小児科医会の提言
日本小児科医会の「子どもとメディア」対策委員会では、
子供のテレビを含むメディアとの関わりが、子供の発育に良くない影響を与えるとの問題を提起しています。
問題点は、メディアとの接触の低年齢化、長時間化、不適切な内容を含む番組の視聴の3点です。
そのため、以下のような5つの提言をしています。
1.2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょう。
2.授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴は止めましょう。
3.すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30分までを目安と考えます。
4.子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置かないようにしましょう。
5.保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。
つまり、2歳以下の子供はテレビの視聴を避け、それ以降の年齢では親と見る番組の内容、時間帯を決め、1日2時間以内に留めようという内容です。
しかし、2歳以下でもテレビがある以上、テレビを全く見ないというのは、少し難しいかもしれません。
おじいちゃんおばあちゃんに預けた時に、よかれと思って見せてくれる場合もあるだろうし、
兄弟がいればその分下の子も、テレビに早い段階から親しむことになるのは仕方のない事だと思います。
また、子供向けの番組や、子供の知的好奇心を満たすような番組などすべてのテレビの視聴を禁止しているわけではありませんので、
テレビとの関わり方のルールを、各家庭で決めて適切にテレビと付き合いましょう。
テレビと子供の正しい付き合い方とは?
ここからは、テレビとの上手な関わり方として、各家庭のルール作りを紹介します。
大切なことは、子供がテレビを見る環境を親が整えてあげる事です。
見る時間を決める
子供はEテレの「いないいないばあっ!」「おかあさんといっしょ」など大好きですよね。
歌を覚えてママと一緒に歌ったり、ダンスを一緒に踊って体を動かしたり、動物や物の名前を覚えたり、決して悪いことではないはずです。
ここでいけない事は、長時間、子供の欲求のまま見せ続ける事です。
うちでも、テレビを見る時間を決めて、親子で楽しんでいました。
だらだらテレビを見せないポイントは、「これで終わりだよ」と声をかける事、次の番組に入る前にテレビを消してしまう事でした。
それでも子供は、「もう一回、もうちょっと」と泣く事もあります。
ここで、大泣きしたら面倒くさいからと甘やかさずに、「お約束だから、守ろうね」と約束を守る事を教えてあげて下さい。
見る時間帯を決める
大人であっても、テレビがついてると、つい集中して見てしまって、話しかけられても上の空だったという事はありますよね。
自分を律することのできない子供は尚更そうなります。
特に、食事中や、遊びの途中では注意力が散漫になるのでテレビはつけないようにしましょう。
また、寝る前も脳への刺激が強く、交感神経が活発になるのでお勧めしません。
うちでは、夕飯の準備をしなくてはいけない夕方の時間に、ちょうど子供たちの好きな子供番組が入っていたので、夕方の時間帯はテレビを見せていました。
その時もなるべく、「この後どうなるのかな?」「くまさんかわいいね」などと声をかけて、見せるようにしていました。
そうすることで漫然とテレビを見るのではなく、考えたり、次の出来事を予想したりしながら見る事が出来ます。
見る番組を決める
暴力的なもの、セクシャルな内容のテレビは、言葉遣いや、乱暴な態度に表れてしまうので、見せる番組を親が管理する必要があります。
戦隊ものなどのアニメや、犯罪や戦争のニュースなど、過度に規制するのも良くありませんが、親がその内容についてフォローする必要がある場合もあります。
私も子供の頃、戦争に関する番組を見て、1週間くらい寝られなくなったことがありました。
ですので、お子さんの年齢や発育に合った番組を見るようにして下さい。
テレビを見なくなった時間に何をするか
今までテレビをつけっぱなしにしていた分、テレビを見なくなってしまったら、子供との時間をどう過ごせば分からなくなってしまうかもしれません。
子供は、親との関わり合いや遊びを通して実体験を重ねる事で成長していきます。
たくさん外で遊んで、たくさん本と触れ合ってください。
テレビを消すことで、少しママの負担が増えてしまうかもしれません。
雨の日も、冬の日も毎日外出できるわけではありませんから、テレビに変わる子供が一人で夢中になるおもちゃがあるといいかもしれまんせんね。
一人遊びは、子供の想像力や思考力が鍛えられるチャンスで、テレビでは得られない大事な発育の手助けになります。
子供が夢中になる音のなるおもちゃはいかがですか?
ボーネルンドオリジナル ( BorneLund Original )パレットシロフォン|3歳頃
しっかり調律もできていて、きれいな音色で音に親しむことが出来ます。
まだ曲をひくことが出来ない子供でも、音の強弱や高低など、自分で楽しむ工夫が出来る楽器です。
自作の歌を作って一緒に歌ったり、他にばちで叩いてもいいものを用意して音の違いを楽しむことも出来ますよ。
小さい子が好きでお世話好きなお子さんには、こちらがおすすめです。
メルちゃんお人形セット|おしょくじ&おせわセット(人形付きセット)
お世話をして、優しい思いやりの気持ちが引き出されます。
お人形のごっこ遊びは、「他者を認識し、違いを理解し、言葉で伝える」プロセスで心と言葉の発達を促してくれます。
私の友達のお子さんは男の子でしたが、これで楽しそうに遊んでいましたよ。
今からでも遅くない
最後に、今までテレビをつけっぱなしにして育児をしていたママは、お子さんの発育への影響を心配されると思います。
言葉の遅れや、表情が乏しい、視線が合わないなどの症状を抱えているお子さんでも、
もし長時間のテレビの視聴が原因であれば、視聴を制限すると改善するという報告があります。
先述したDさんのお子さんも、受診した病院の医師に言われた通り、外遊びをしたり、本を読み聞かせたりした事で発語も増え、よく寝て、よく笑うようになったそうです。
もし、長時間のテレビの視聴と、発育の悩みがあれば、Dさんのように医療機関を受診することをお勧めします。
悩みを放置しないで、専門家に助けてもらって下さい。
まとめ
テレビをつけっぱなしにするという習慣は、子供の健全な発育を妨げる恐れがあります。
子供がテレビと正しく付き合うためには、親がテレビを見る適切な環境を整えてあげる必要があります。
ルールを決めて、テレビを上手く活用して下さい。
テレビでは親の愛情は伝えられません。
お子さんとたくさん触れ合い、外に出て、色んな経験を共有して下さい。
その経験を通じて、お子さんが健やかに成長する事を心から願っています。