避けて通れない育児期の筋肉痛、一刻も早く解放されたいママへ
育児が始まると、毎日の家事や育児で酷使して体中の筋肉が痛くなりますよね。
重い筋肉痛を抱えたまま家事や育児をするのは辛いものです。
「でも、筋肉痛は仕方ないから」と放っておいてしまっていませんか?
しかし、筋肉痛は適切に対処すれば軽減することができ、また早く治すこともできるのです。
筋肉痛のメカニズムから、意外と簡単にできる対処法や、早く治すコツをご紹介します!
筋肉痛になる原因
筋肉痛の原因については、最新の研究で有力な説が出てきてはいるものの、実はまだ明確にはわかっていません。
ですが、筋肉を激しく使用したとき細かい筋繊維が切れて損傷し、そして修復する過程で起こる炎症の痛みだと考えられています。
いずれにせよ、使い慣れない筋肉を急に使うと筋肉痛が起こるということは事実ですよね。
ママは育児が始まると、産前とは比べ物にならないほど毎日筋肉を使うものです。
産休に入って仕事も休み、激しい運動をしたり重いものを持つことを控えていたママ。
しかし産後は、抱っこや授乳、また赤ちゃんを抱えての家事などで急激に筋肉を使用するようになります。
それ故に、産後は筋肉痛との戦いになることが半ば宿命付けられているのです。
筋肉痛を早く治すコツ
身体がなまっている産後のママにとって、筋肉痛が起こることはある程度避けられないと言えるでしょう。
だからこそ、筋肉痛を長引かせず、一刻も早く治す事後の対処法が重要になってきます。
そして大切なのは、それを繰り返すことで筋力を取り戻し、育児の負担を軽減することなのです。
冷やす・温める
筋肉痛になった時の対処法として、間違われやすいのがこの「冷やす」と「温める」。
実はどちらも正解なのですが、タイミングを間違えると逆効果。
筋肉痛になったとき、冷やしていいのは痛みが激しい初期段階だけなのです。
初期の段階は先述した炎症がひどく起こっている状態なので、それを緩和するために氷のうなどで冷やすことが効果的。
しかし痛みの激しい初期段階を超えたあとは、血行を良くし修復を促すため、お風呂などでゆっくりと温める方がいいのです。
「ひっきりなしに筋肉痛でいつが初期だかわからない」という場合は、痛みの強さを目安にしましょう。
痛みの激しい時は、特に強い炎症が起こっていると考えられるからです。
マッサージ
血行を良くして筋肉の修復を促すには、患部のマッサージも効果的。
お風呂の中やお風呂上りなど、温まっている時に行うのがポイントですよ。
ただし、痛いのにあまり強くもみ過ぎると、せっかく治っている筋繊維を更に損傷させてしまう場合も。
あくまで「気持ちいい」と感じるくらいが最適なので、あまり痛みの激しいときなども控えておいた方が良いでしょう。
背中など自分でマッサージできない場所については、パパにもんでもらうのがおすすめです。
そしてこれには実は思いがけない効果が期待できるため、遠慮せず積極的にお願いしましょう。
あなたもパパや両親など、疲れた人の肩をもんであげたことがあると思います。
そのとき、気持ちよさそうにする様子を見て、「疲れてるんだなあ」と慈しみの気持ちが湧いてきませんか?
もちろんその後パパの肩などももんであげると尚良いでしょう。
ほっとほぐされて気持ちも柔らかくなり、「ありがとう」と言い合う時間は、夫婦の絆が深まる瞬間でもあります。
湿布・塗り薬
少しでも早く治したいとき、特に初期段階には湿布や塗り薬を使用すると良いでしょう。
初期段階の場合、湿布を冷蔵庫で冷やしておくと冷却効果もプラスされ炎症の緩和に効果的。
塗り薬にも色々な薬効のものがありますので、何でもいいというわけではない場合があります。
薬局で相談してみて、自分に合ったものを選びましょう。
時間が特に必要ない対処法なので、忙しいママにとっては助かりますね。
タンパク質を摂取する
酷使され損傷した筋肉が修復するとき、損傷する前より強く大きくなろうとする性質があります。
これを「超回復」といい、筋トレはこの超回復を利用して筋力の増強を図っているのです。
そして産後のママが育児に必要な筋力を取り戻す鍵もここにあります。
つまり「超回復」の効率を最大化することが筋力増強への近道というわけですね。
水分をしっかり摂り、筋肉の材料となるタンパク質をたくさん摂ることで、筋力増強の効率は最大化されます。
筋肉痛があるということは筋肉が強くなっているという証でもあります。
そこを見逃さずに利用して、一刻も早く筋肉痛から解放されましょう!
予防にも効果大!ストレッチ習慣をつけよう
ストレッチには、ウォーミングアップやクールダウンの効果があります。
筋肉を使う前にストレッチを行うことで、急な負荷を軽減して筋肉痛を予防できますし、
筋肉を使った後のストレッチは収縮した筋膜を伸ばし、血行を良くして筋肉痛の回復を早めます。
ママがよく使う筋肉を中心に、すぐにできるストレッチの方法をご紹介していきます。
腕(上腕二頭筋)・背中
なんといっても慣れない抱っこにママの腕は毎日パンパンになってしまいます。
二の腕、いわゆる「力こぶ」といわれる筋肉を「上腕二頭筋」といい、ここのストレッチが欠かせません。
上腕二頭筋は、後ろ手に指を組んで、斜め後ろにぐーっと伸ばすだけでストレッチすることができます。
このとき組んだ手のひらをひっくり返す必要はなく、手の甲が後ろを向いた状態で大丈夫です。
手のひらが背中に向いた状態で、可動域の限界直前くらいの「痛気持ち良い」ところで20秒間キープします。
その際、胸をぎゅっと前に出し、肩甲骨のまわりの筋肉にも効いていることを意識しましょう。
ママは家事や授乳などで前かがみの姿勢が多く、背中の筋肉も痛くなりがちです。
このストレッチで腕、背中の両方にアプローチしていきましょう!
腕(腕橈骨筋)
親指の付け根から肘にかけて盛り上がっている「腕橈骨筋(わんとうこつきん)」も、上腕二頭筋と並んで痛みやすい箇所でしょう。
聞きなれない名前ですが、実際に動かしてみると案外わかりやすい場所に位置する筋肉です。
伸ばした腕の肘を反対の手で握り、伸ばした方の手の甲が自分の方に向くよう曲げたとき、「もこっ」と動く筋肉がそれです。
手のひらを上に向けて腕を伸ばし、その手のひらを反対の手で握手するように持ちます。
そのままゆっくり手のひらを押して手首を90度くらい曲げます。
腕橈骨筋が伸びていることを感じながら、無理のない長さキープしましょう。
この部分が強くしなやかになると肩が疲れにくくなり、ママにあるあるの悩みである肩こりの予防にもなりますよ!
首
授乳の際や抱っこひもの着用などで長時間負荷をかけがちなのが首の筋肉。
右手で左耳の上あたりを持ち、筋肉が伸びて痛気持ちよーく感じる所まで右側にゆっくりと傾けて下さい。
首をかしげるイメージです。やや斜め前に傾けるのが一番気持ちよく伸びると思います。
反対の手を後ろにまわすのがポイントです。そこで15~30秒ほどキープしましょう。
ゆっくりと戻して、今度は反対側。
キープの間気持ちをリラックスさせてゆっくりと深い呼吸をすること、そして急に戻さずゆっくりと戻すことを意識して下さい。
何度も小刻みにかしげるよりも、キープする方が首の筋肉が柔らかくなり、疲れにくく傷めにくい首をつくることができますよ。
子供が寝る前の授乳や抱っこで首を酷使してしまったと感じたら、子供が寝た後にこのストレッチを行ってみて下さい。
腰
授乳や添い寝などで無理な体勢をとることが多いのが育児期の特徴。
特に腰の筋肉は、そういった要因が蓄積して痛みやすいものです。
写真のように足を交差させ、上になった足の膝に反対側のひじを当てます。
立てている膝をひじで押すようなイメージで、上体をぐいーっとひねり、一番気持ち良い所で30秒キープ。
腰もあまり硬いと傷めやすい箇所です。ゆっくりひねり、キープしてからゆっくり戻すことで徐々に柔らかくなってきますよ。
辛い腰痛は育児にも家事にも支障が大きいもの。
是非筋肉痛になってしまう前に、予防法としてお風呂上りなどにストレッチを続けてみて下さい!
まとめ
今回は、ママになったら必ずと言っていいほど経験する筋肉痛への対処法をご紹介しました。
誰しも経験することだからこそ、適切な対処法を知り上手に付き合っていきたいものですね。
育児には様々なストレスがありますが、そのすべてが解決できるものとは限りません。
まずは筋肉痛のような小さなストレスでも、ひとつずつケアしていくことが快適な育児ライフの秘訣ですよ!