育児のストレスを酒で解消するのは危険!アルコール依存症と育児への影響
育児でイライラして些細なことで怒ったり、ストレスを感じてお酒に逃げていませんか。
子どもを寝かしつけた後、寝顔を見て反省しては、夜な夜な一人で晩酌をして気分を紛らわすこともあるかもしれませんね。
ですが、あなたのそのお酒の飲み方、大丈夫でしょうか。
ストレス解消と言ってアルコールに頼りすぎてしまうと、ストレス解消になるどころかアルコール依存症になる危険性が潜んでいるかもしれません。
正しいお酒との付き合い方を知って、健康的に育児していきたいですね。
飲酒するママが増えている!?
元々お酒を飲む習慣があったママの場合、飲酒できない妊娠中や授乳中は、我慢の連続ですね。
そして授乳が完了してお酒を解禁すると、夕飯の準備をしながらや、子どもを寝かしつけた後等に飲酒し、育児によるストレスを発散することがあるようです。
ワンオペ育児で孤独
パパが単身赴任中で頼ることができない、または仕事で帰ってくる時間が遅いとママはワンオペ状態になってしまいます。
共働きで自分も働いているのに、家事と育児のほとんどを引き受けなければならないと
「なんでわたしばっかり」と不満が溜まっていきます。
さらに育児に対するイライラや、悩みを相談できる相手がいないと孤独感を埋めるために、お酒を飲むことで発散するということがあるようです。
ワーママが増えた
育児しながら働く女性をワーママ(ワーキングママまたはワーキングマザー)と言いますが女性の社会進出によって、会社の新年会や歓送迎会、忘年会など飲酒の機会が増えたこともあります。
また仕事や人間関係のストレスを、毎晩お酒を飲むことで発散しています。
飲みやすいお酒が増えた
もともと飲酒の習慣がなかったママでも、アルコール度数が低くて飲みやすいお酒が増えたため、育児や家事、仕事を頑張ったご褒美にと飲酒するママが増えたようです。
またお酒に強いママだと、最近では簡単に酔えるアルコール度数が9%のチューハイも登場しており、そのほとんどがコンビニで手軽に買えることもあって自宅でも飲酒の機会が増えています。
育児ストレスお酒に逃げるとアルコール依存症の危険性が
育児のストレスで限界になっているときに、お酒に逃げてしまうとアルコール依存症になる危険性があります。
お酒が弱い人でも毎日飲酒していると、アルコールに耐性ができて少量の飲酒だけでは物足りなくなってしまいます。
そのため日を追うごとに飲酒量が増えていき、歯止めがきかなくなります。
アルコール依存症の主な症状
アルコール依存症になると、自分で飲酒量や飲酒のタイミングを制御できない状態となり、育児にも支障がでてしまいます。
症状の一部には以下のようなことがあげられます。
- 飲みたい気持ちを抑えられない
- 飲酒の量を減らそうと思ってもうまくいかない
- 時間に関係なく朝から飲んだりと、飲酒のタイミングが制御できない
- 無理に禁酒すると、手の震えや発汗、不眠などの症状がでる。
また男性より、女性の方がアルコール依存症になりやすい傾向にあります。
女性は男性と比べて、体格が大きくないので血中アルコール濃度が上がりやすいため、
お酒を飲み始めてからアルコール依存症になるまでが男性より早いとされています。
アルコール依存症かもしれない
「もしかしたらアルコール依存症かもしれない」
「お酒を飲まないとストレスが発散できない」
アルコール依存症の可能性を確認したい場合は、WHO(世界保健機関)が作成したチェックシートでチェックしてみましょう。
2分程度の時間で回答できる内容になっていますので、疑いがなくてもぜひチェックしてみてくださいね。
チェックシートはあくまでも診断基準ではありませんので、正確な診断は専門機関で診察を受けることをおすすめします。
ママの飲酒が育児にもたらす影響は?
ママの飲酒が習慣化している場合、育児にはどんな影響があるのでしょうか。
二日酔いでダウン
普段の育児のストレスもあってか、気の合うママ友同士の飲み会や、会社の飲み会などはいつもよりお酒が進んでしまいますよね。
その結果、二日酔いで朝起きられなかったり、生活リズムが乱れて育児に支障が出てしまいます。ママは次の日が平日であろうと土日だろうと、育児を休むということはできませんよね。
子どもがママと遊びたがっているのに、相手をすることができないということになりかねません。
二日酔いにならないように、事前に胃を保護するドリンクを飲んで対策したり、なにより飲みすぎないということが大切です。
飲酒後の子どもとのお風呂
飲酒した後お風呂に入って、いつの間にか湯船に浸かったまま眠ってしまっていたなんて経験ありませんか。
飲酒した後のお風呂は、大変危険なんです。
飲酒して酔っぱらったママと、赤ちゃんが一緒にお風呂に入り、ママの居眠りによって
赤ちゃんが溺死してしまうというとても痛ましい事故も起こっています。
飲酒した後お風呂に入って、居眠りをしてしまったことがあるママは、ハッとしたのではないでしょうか。
少量の飲酒でもその日の体調によっては、「いつもより酔いがまわっている」ということもあるかと思います。
育児中はお酒を飲んだら、子どもとのお風呂は控えるということが大事です。
子どもが誤って飲んでしまう
お酒は「子どもが誤って飲んでしまう」リスクがあります。
カクテルなどは見た目がジュースのように見えるものも多いですよね。
ママがおいしそうに飲んでいる姿を子どもは見ています。
ママが少し目を離したすきに、ジュースだと思って飲んでしまったというケースや、
子連れでファミレスを利用した際に、店員さんが間違えて子どもにお酒を提供してしまい、
意図せずに飲んでしまったという事故も現実に起こっているそうです。
ママが飲酒をするときは、お酒は子どもの手の届かない場所に置くなどの配慮が必要となってきますね。
育児中のお酒との付き合い方
適度な飲酒は疲労回復や、ストレスの解消などがあります。
これからも健康で楽しく育児をしていくために、お酒との付き合い方について考えてみましょう。
適量を知る
厚生労働省では、男性は1日20g以下、女性や高齢者では1日10gを「節度ある適度な飲酒」と規定しています。
以下純アルコール20gに相当する酒量の目安です。
ビール(5%) | ロング缶1本(500ml) |
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日本酒 | 1合(180ml) |
焼酎(25度) | グラス半分(100ml) |
ワイン | グラス2杯弱(200ml) |
チューハイ(7%) | 缶1本(350ml) |
ウィスキー | ダブル1杯(60ml) |
注意しなければならないのが、人により体重や年齢、体質などアルコールの分解能力の違い
などによって適量には個人差があるということです。
女性は、男性に比べるとアルコールの分解速度が遅いため、上記で示した適量の半分から
三分の二程度が適当と考えられています。
また自分のその日の体調に合わせて飲酒することや、どのくらいの量で自分がどんな状態に
なるのかを知っておくことも育児をしているママにとって重要なことですよね。
空腹時の飲酒はなるべく避ける
空腹時はお酒を飲むと、アルコールの吸収が速まり悪酔いの原因となってしまいます。
悪酔いしてしまうと、体が辛くて子どもの相手もままならなくなってしまいますよね。
また胃が空っぽのため、アルコールの強いお酒は胃の粘膜に直接強いダメージを与えます。
キッチンで夕飯の準備をしながら飲むという場合もあるかと思いますが、チーズなどの
おつまみを食べながら飲んだり、水とお酒を交互に飲むと胃腸への刺激を緩和することが
できて血中のアルコール濃度の急上昇も抑えることができますよ。
週に2日は休肝日を設ける
休肝日とは肝臓に負担をかけないために、「飲酒をしない日」のことを言います。
飲酒が習慣化してしまうと、アルコールの耐性がついて飲酒量が増加します。
その結果、アルコール依存症や肝機能障害などのリスクが高まってしまいます。
週に2日程度の休肝日を設けることで、飲みすぎや生活習慣病の予防、飲酒代を節約することができますよ。
休肝日には、ノンアルコール飲料や炭酸水を飲むなどして、子どもとの時間を大切に過ごしましょうね。
まとめ
育児中のお酒との付き合い方は
- 適量を知る
- 空腹時の飲酒はなるべく避ける
- 週に2日は休肝日を設ける
妊娠から授乳の完了まで、禁酒していたママにとっては久々のお酒の味は格別ですよね。
お酒が解禁になっても、育児はこれからまだまだ続きます。
自分にとって正しい距離感でお酒と付き合っていき、健康で楽しく育児していきましょうね。