最近妻の元気がない気がする?その原因はワンオペ育児が招くうつかも?!
「最近なんだか妻の元気がない……」と思っているあなた。
もしかしたらそれは、産後うつや育児ノイローゼの症状の1つかもしれません。
近年のデータでは、妊産婦が出血や持病の悪化などで亡くなる割合は10万人あたり4.1人。一方で、妊産婦が自殺で亡くなる割合は、10万人あたり8.5人。
出血などの理由で亡くなる人より、自殺で死亡する人が約2倍という結果が出ています。
「そのうち元気になるだろう」では、手遅れになる恐れがあります。
そうならないためにもこの記事では、奥さんのうつ病の症状を見逃さないためのポイントと解決方法をご紹介します。
【妻の元気がない】産後うつと育児ノイローゼの症状
「産後うつ」も「育児ノイローゼ」も症状は似ています。
- 子供が泣き声を聞くとイライラする
- 夫や家族に当たってしまう
- 育児がうまくいかず、母親失格だと思ってしまう
- 自分の人生の方向性に悩む
- 手伝うと言われるとイラっとする
- 家事の優先順位が分からなくなる
- 頭が重く、モヤがかかったような感じがする
- 片付いていない部屋を見ると途方に暮れる
- 子供と2人きりでいるのが辛い
- 誰かに子供を預けることに罪悪感を感じる
うつ状態に陥っているママはこんな風に感じています。
産後うつや育児ノイローゼの違いとは?
そもそも「産後うつ」と「育児ノイローゼ」の違いは何なのでしょうか。
産後うつとは、出産後の急激な女性ホルモンの変化や、慣れない育児のプレッシャーやストレスが原因で起こります。
産後うつはホルモンバランスの崩れも原因の1つであるため、産後1年以内に症状が治ることが多いです。
育児ノイローゼは子育て中のストレスやプレッシャー、疲労が原因となるので、産後すぐのママに限らず子育て中ならいつでも起こりえます。
産後うつとは違って、ある程度子育てにも慣れてきただろうと思われているママでも、育児ノイローゼになってしまいます。
そのため周りもなかなか気づかないことがあります。
徐々に症状が悪化していくので、本人も気づかないまま深刻なうつ状態になってしまいます。
うつ状態になっているのか夫が見極めるポイント
上記で挙げた症状は、ママ本人の感情なので、傍で見ているあなたには分からないですよね。
そこで、あなたがママの異変に気付くためのポイントがこちらです。
- 元気がない
- ボーッとしている
- 食欲がない
- 以前からの趣味に興味を示さない
- 口数が少なくなった
- 冗談を言っても笑わない
当てはまるものはありますか?
具体的な例をあげるとすると「以前からの趣味に興味を示さない」であれば、
- いつもなら欠かさず見ていたドラマを見なくなった
- 好きなアーティストが出演していても反応しない
- 大好物の食べ物を買ってきても喜ばない
- お出かけが好きだったのに、誘っても外出したがらない
などがあります。
普段なら興味を持つことに、なんの興味も示さず、反応も薄い…なんてことがでてきます。
ただ疲れてるんだろうと思うかもしれませんが、疲れだけで片付けてしまわないことが大切です。
これは、いつも一緒にいるあなただからこそ気付ける異変でもあると思うので、少し注意してみてくださいね。
すぐには判断できないという場合は、休日に奥さんの様子をじっくり観察してみてください。
どれか1つでも当てはまるようなら危険な状態です。
私の友人も娘を出産後、うつ症状に悩まされました。でも、毎日朝早くから夜遅くまで働いている夫の頑張っている姿を見ると「子供のことは私が頑張らなきゃ!」と思ってしまい、頼ることはできなかったと言います。
友人のように、辛くても相談できない方も多いでしょう。
もしかしたら、頑張ることに慣れてしまっていて、自分の心に限界がきていることに気付いていないのかもしれません。
だからこそ、あなたが気付いて助けの手を差し伸べてあげることがとても重要です。
育児中にうつになる1番の原因
「可愛い我が子なのになんでうつになってしまうんだ?」と
なぜ、育児中にうつになるのか不思議に思っているパパは多いのではないでしょうか?
それは子供に原因があるのではなく、ママの置かれた環境に原因があることがほとんどです。
ママが1人で育児を担ってしまうワンオペ育児が1番の原因となっています。
「うちは毎日俺がお風呂に入れてるし、子供と遊んだりもしているから大丈夫!」
なんて思っていても、それはあなたの考えでママはそうは思っていないかもしれません。
ワンオペ育児チェック
まずはワンオペ育児をさせてしまっていないかをチェックしてみましょう。
- 仕事だから、帰宅が遅くなるのは仕方がない
- 自分だけの時間は必要
- 風呂には絶対ゆっくり入りたい
- 仕事があるので寝かしつけ、夜泣きは妻の担当
- 子供を病院に連れて行ったことはないし、処方されている薬も把握したことはない
- 保育園などの送迎をしたことはない
- 家庭のことは妻に任せているので、職場や友人との付き合いを優先している
- 疲れているのに家事や育児をやっている自分はエライと思っている
- 子供に泣かれるとイライラする
- 子供と2人きりでの留守番は億劫
- 自分ができる家事以外はやりたくない
- やった家事について、妻から注文をつけられるとやる気がなくなる
- 家事や育児をお願いされたとき、面倒くさそうな顔をしたことがある
- 家事をやったら「ありがとう」と言われたい
いくつ当てはまりますか?
1つでも当てはまれば、ママにワンオペ育児をさせてしまっている可能性が高いです。
仕事してるんだから仕方ないよ…と思うこともあるかもしれません。
確かに会社勤めも大変ですし、疲れますよね。
- 毎日仕事に行って疲れている
- 家族のために頑張っているのに…
- 夜くらいゆっくり寝かせてほしい
- 休みの日くらいゆっくりしたい
誰もが、そう思うことがあります。
その、あなたが思っていることをママにも置き換えて考えてみてください。
会社では勤務時間、休憩時間がしっかり決まっています。
なにより、頑張ればそれが評価され、報酬としてお給料が貰えます。
褒められたり、感謝されたりして、やりがいも感じられます。
分からないことがあれば先輩や、上司に相談して解決できます。
体調が悪ければ休むこともできます。
家事や育児はどうでしょう?
会社のように勤務時間は決められていないので、24時間やらなければいけないことはなくなりません。
自分の時間もほとんどないですし、ご飯を食べている余裕もトイレに行くタイミングもないことだってしょっちゅうです。
それでもお給料は出ません。
褒められることも、感謝されることも少なく、やって当然と思われていることもあります。
すぐに相談できる上司や先輩は家にはいません。
体調が悪くても休んでいられません。
会社で言えば完全なブラック企業です。
メンタルが崩壊してうつ状態になってしまっても仕方がないですよね。
そうならないためにも、ママに任せがちになっている家事や育児の比重を減らすことが早急に必要です。
夫であるあなたにできること
ママが危険な状態であることに気付けても、
- 何と声をかけたらいいのかわからない
- 具体的にどうしたらいいのかわからない
- 代わりにやってみようと思っても、今まで任せっきりだったので家事や子育ての仕方が分からない
と思うこともあるのではないでしょうか。
そんな時にどうしたらいいのかをご紹介していきます。
病気を理解して、受け止める
まずは産後うつも育児ノイローゼも病気であることを理解することが大切です。
よくうつのことをだらけ症と言う人もいますが、それは違います。
産後うつは発症時期が産後2〜3週間過ぎてから症状が現れてきます。
1年以内に症状がおさまることが多いですが、だからといって1年様子を見ていてもいいわけではありません。
正しい治療をしないと、症状は悪化して本格的なうつ病に進行してしまうからです。
産後うつの症状が悪化していくと、自分がダメなんだと責めてしまったり、もうどうでもいい…と思うようになり、泣くこともできなくなってしまいます。
そのため周りの人たちは症状の深刻さに気づきにくくなります。
最悪の場合、育児放棄や自殺などの結果に繋がってしまうので、ただの疲れだろうと見逃してしまわないことが大切です。
症状がまだ軽いうちに環境や、サポート体制を整えてあげることが大切です。
症状が改善しても、一時的なものであったり、再度うつになることもあるのでそこにも注意しましょう。
産後うつになることなく子供も1歳を迎え、育児にも慣れてきただろうからもう大丈夫だと安心するのはまだ早いです。
産後うつの他に育児ノイローゼになる可能性はあります。
育児ノイローゼは子育て中であればいつ、誰がなってもおかしくありません。
だんだんと子供にも自我が芽生え、ママの言うことを聞いてくれなくなります。
2歳頃にはイヤイヤ期といって、何をするにもイヤ!と主張してくる時期があります。
何を言ってもイヤ!と言われてしまうと、ママもストレスに。
つい怒ってしまって自己嫌悪になり、
自分はダメなママだ…なんて覚めてしまうこともあります。
そんな積み重ねでうつになってしまうのです。
なので、定期的にストレスを溜め込んでいないか?などの声かけが必要です。
「今日は子供はどんな様子だった〜?」と毎日声をかけるだけでもママが話すきっかけになります。
そして声かけの時に気をつけたいのが、具体的な提案や、根拠もなく「大丈夫だよ!」と言わないことです。
私の夫もすぐに「大丈夫だよ!」と言ってきますが、あなたは大丈夫でも私は大丈夫じゃない!という気持ちになります。
それが何度か続くと話してもわかってくれないなら、話すことをやめようと思ってしまいます。
それもまた、ストレスを溜め込む原因になってしまいますよね。
なので根拠のない大丈夫!は言わないように注意しましょう。
正論を言うのではなく、ただ話を聞く
あなたは奥さんの話をどんな風に聞いていますか?
男性は話を聞く=正論や解決策を提案してほしいと考える人が多いです。
反対に女性は正論や解決策を教えてほしいのではなく、ただ話を聞いてほしいだけと考えている人が多いんです。
私も育児中に夫から
「離乳食あげてる時に自分の手も口に入れちゃって、その手でいろんなのところを触るから汚れちゃって困る〜」
と話した時に
「子供なんだから汚すのは仕方ないんじゃない」
とド正論を言われ、それは分かってるけど、ただ大変さを分かってほしかっただけなんだよ…と思ったことがあります。
毎回正論を言われてばかりだと、もう分かってくれないならいいや!と思ってしまい、話すことをやめてしまいます。
それが自分1人で抱え込んでしまうきっかけとなり、うつにも繋がってしまいます。
正論や解決策を伝えてあげることも大切ですが、まずは相手の話を聞いて受けとめることをしてみてください。
ワンオペ育児をさせない
病気であることを理解したうえで、1番大切なのは、ワンオペ育児にならないようにすることです。
でも、いざ家事や育児をやろうと思っても、今まで任せっきりだったので、何をすればいいのかわからないこともありますよね。
やろうと思っても、やり方が分からず手間取ってしまって、結局手伝ってもらわないとできなかったりすることもあります。
それでもいいので、まずは簡単なことから挑戦してみてください。
例えば、
- 授乳ができなくてもミルクを作ることはできます
- 次の日が仕事で夜泣き対応ができないなら初めの寝かしつけをすることはできます
- 料理を作ることはできなくても食後の食器洗いならできます
- 夜のうちに洗濯機をタイマー予約しておけば、出勤前に洗濯物を干すこともできます
- 休日の朝はゆっくり寝たいのであれば、かわりに昼間にママの睡眠の時間を作ってあげることもできます
始めは不慣れな様子を見かねて、「私がやるから!」と言われたり、
「こうやって欲しい!」と注意を受けるかもしれません。
するとあなたは「せっかく手伝ってやろうと思ったのに」と思うかもしれませんね。
そうすると険悪な雰囲気になってしまうので、ここはぐっとこらえて
「最近元気がなさそうに見えるから、俺もできそうなことでサポートしたいんだ」と
伝えてあげてください。
奥さんは、今までずっと誰にも頼れない、自分が全てをこなさなくてはと、助けて欲しいという気持ちを押し殺してきました。
あなたの親切心や思いやりを素直に受け取ることができなくなっていることがあるので、
あなたの考えや気持ちを伝えてあげてくださいね。
すぐに上手く家事やコミュニケーションが取れないこともあるかもしれませんが、
それでも続けていくことでうまくできるようになります。
一緒に頑張ってくれる・協力してくれるパートナーが近くにいてくれることは、心の支えにもなりますし、いい相談相手にもなりますよね。
まずはワンオペ育児になってしまわないようにすることが、うつの予防や改善には大切です。
具体的に家事、育児を分担しようというときに便利な家事・育児の見える化について書かれた記事があるので参考にしてみてください。
気軽に相談できるサービスもあるので、一人で悩まずにまずは相談をしてみるのも手です。
育児でうつかもしれないと思ったら?症状チェックと相談先もご紹介
育児の相談がLINEでできる?!悩むママへのおすすめアプリも!
まとめ
奥さんの元気のない原因が産後うつや育児ノイローゼではないかのチェック方法と、解決策など
- 産後うつや育児ノイローゼの症状
- 育児中にうつになる1番の原因
- 夫であるあなたにできること
についてご紹介しました。
奥さんが産後うつや育児ノイローゼで苦しまないように、夫であるあなたにできることを早速今日から実践してみてくださいね。