育休明けも安心!公務員の育児と仕事の両立を助ける「部分休業」についてお伝えします
公務員として働くママにとっても、育児と仕事の両立は大きな課題です。育休明けの復職を不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
そんな公務員ママの心強い味方が「部分休業」という制度です。
この記事では、部分休業とは一体どのような制度なのか、手続き、給与・ボーナスへの影響について解説していきます。また、部分休業の活用例、デメリット、ほかに利用できる制度についてもご紹介します。
部分休業制度への理解を深め、無理のない育児と仕事の両立を叶えましょう。
公務員の育児と仕事|部分休業とは
部分休業とは、小学校入学前の子どもをもつ地方公務員が、1日の勤務時間の一部を勤務しないことができる制度です。
部分休業については、「地方公務員の育児休業等に関する法律の第19条」で定められていますよ。
出産した女性だけでなく、配偶者が出産した場合の男性職員も休業の対象になります。
部分休業を取得できるのは、1日最大2時間まで、30分単位となりますよ。
毎日利用することもできますし、必要なときだけ利用することも可能です。
朝と夕方でそれぞれ取得することも可能なので、ライフスタイルに合わせて使うことができますね。
部分休業を活用すると、以下のようなメリットがあります。
- 育児と仕事の両立がしやすい
- 夫婦で育児の分担ができる
- 子どもの急な発熱などに対応できる
育休明けは、育児と仕事の両立に戸惑うことも多いと思います。
お子さんも、はじめての保育園に不安を感じたり、急に体調が悪くなることもあるでしょう。
部分休業の制度を上手に活用して、親子それぞれが、少しずつ新しい生活に慣れていけるといいですね。
部分休業の対象とならない職員とは?
- 非常勤職員
- 育児短時間勤務を利用している職員
は、部分休業の対象とはなりません。
部分休業と併用できない制度もあるので、気を付けましょうね。
部分休業の手続きとは?
部分休業承認申請書を、休業を希望する1ヵ月前までに所属長へ提出します。
ただし、やむを得ない場合は事後申請なども認められる場合が多いですよ。
子どもは保育園で急に発熱したり、怪我をすることも多いです。
「今から迎えに来て下さい」と保育園から職場に連絡があり、急いで退勤しなければならないこともあるでしょう。
そんな時にも、あとから申請ができると助かりますよね。
運用については勤務先によって異なるので、規定等を確認するようにしてください。
申請は1日単位から可能なので、子どもの行事などにも臨機応変に使うことができますよ。
給与やボーナスへの影響は?
給与については、取得した時間の分が減額になるので気を付けてください。
ボーナスは勤務時間に応じて支払われるので、ボーナスの額にも影響します。
部分休業を最大限(1日2時間、毎日)利用した場合、ボーナスは通常の80%ほどになりますよ。
ただし、部分休業により勤務していない期間は、「勤務していない日」として取り扱われないため、昇給に影響はありません。
こんなに便利!部分休業の使い方の例とは?
部分休業を上手に使うと時間にゆとりが生まれ、育児と仕事の両立を助けてくれますね。
どんなふうに活用できるのか、例をあげてみますね。
朝と夕方1時間ずつ部分休業を利用する
通常、公務員の勤務時間は、8:30から17:15が一般的です。
朝と夕方、1時間ずつ部分休業を取得すると、9:30から16:15が勤務時間となります。
ママは保育所へ、余裕をもって子どもを送迎することができますよ。
電車通勤の場合は、朝の通勤ラッシュを避けられるのも嬉しいですね。
子どものペースに合わせて着替えをしたり、夕食の仕込みをするなど、
お金では買えないゆとりの時間を手に入れることができます。
パパとママがそれぞれ部分休業を利用する
パパもママも公務員の場合は、部分休業を夫婦それぞれ取得することができますよ。
ママが朝に1時間部分休業を利用し、子どもを保育園に預け、
パパは夕方、部分休業により子どもを保育園に迎えにいくことができます。
夫婦で育児を分担できると、ママの負担も軽くなりますね。
育児時間と部分休業を併用する
育児時間を取得可能な場合は、育児時間と部分休業を併用することがおすすめですよ。
併用する場合は、一日最大2時間の勤務時間を短縮することが可能です。
- 朝に育児時間を90分取得し、夕方に部分休業を30分取得する
- お昼の1時間休憩に90分間の育児時間をつなげて、昼の休憩を長く取得する
など、生活スタイルに合った活用ができますよ。
育児時間は給与が減額されないので、まずは育児時間を活用し、足りない分を部分休業で補うといいでしょう。
便利だけど使うことに葛藤も?!部分休業のデメリットとは?
働くママにはありがたい部分休業。
しかし実際は、便利だけれど使いづらいと葛藤するママも多いようです。
何かデメリットがあるのでしょうか。
職場への気兼ねがある
部分休業を取得する職員がいても、基本的には人員の補填はされません。
休んだ分は他の職員が仕事をしたり、結局自分が仕事をしなければならない負担感を感じる場合があります。
部分休業を取得する場合は、日頃から職員同士のコミュニケーションを密にし、
感謝の気持ちを忘れないように心がけましょう。
帰宅する前は、引継ぎを丁寧にすることも大切ですよ。
困ったときはお互い様の気持ちで、働きやすい環境を整えていけるといいですね。
給与とボーナスが減る
育児の最中は、何かとお金がかかります。
部分休業を取得すると、給与とボーナスが減ってしまうのはデメリットになりますね。
ただ、時間のゆとりは働くママにとって、代えがたい大切なものです。
少しお給料は減ってしまうけれど、その分子どもとの時間を確保できると思えば、幸せなことではないでしょうか。
お子さんとの限られた時間を大切にできると、前向きに考えらえるといいですね。
部分休業のほかにどんな制度を活用できるの?
部分休業のほかにも、育休明けの公務員ママを助けるさまざまな制度がありますよ。
それぞれの制度についても確認してみましょう。
育児短時間勤務
育児短時間勤務は、子どもが小学校に入学するまで、勤務時間を変更できる制度です。
取得できる期間は、1ヵ月以上1年以内ですが、
子どもが小学校に入学するまでの間であれば、取得期間を延長することが可能です。
以下のうちのいずれかの勤務形態を選択して働くことになりますよ。
- 週5日勤務:1日の勤務時間3時間55分(週19時間35分)
- 週5日勤務:1日の勤務時間4時間55分(週24時間35分)
- 週3日勤務:1日の勤務時間7時間45分(週23時間15分)
- 週3日勤務:2日間は1日の勤務時間7時間45分・1日間は1日の勤務時間3時間55分(週19時間25分)
育児短縮時間勤務は、部分休業に比べて勤務時間を大幅に短縮できることが魅力ですが、
その分給与も減額され、4種類の勤務形態しか選ぶことができません。
なお、部分休業と育児短縮時間勤務は併用ができないので、どちらかを選ぶことになりますよ。
現状は、柔軟に勤務時間を選択できる部分休業を使う人のほうが多いようです。
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育児時間
子どもが1歳6ヵ月以下の場合、1日2回まで、合計90分間の休憩時間を取得できる制度です。
勤務先によって対象者の条件などが異なるので、規約等をよく確認してください。
- 保育所の送迎や家事の都合などで、少しだけ早く帰りたい
- 仕事の途中に保育所へ忘れ物を届けたい
など、ちょっとした用を足すのに便利ですね。
また、部分休業や育児短時間勤務と併用することができますよ。
有給扱いになるので、給与が減額されることはありません。
ただし、男性職員は、配偶者が専業主婦などで育児ができると認められる場合は、
利用できない場合があります。
また、夫婦ともに地方公務員の場合は、取得できる育児時間は二人合わせて90分以内となりますよ。
子の看護休暇
子どもが小学校を卒業するまでの間、職員がその子どもの看護のために休暇を取得できる制度です。
1時間単位で取得でき、1年につき最大5日間取得することができますよ。
なお、有給扱いになるため、給与が減額されることはありません。
あなたに合った制度を活用し、忙しい育休明けを乗り切っていきましょう。
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まとめ
育休明けは、「久しぶりの仕事を頑張らなきゃ」「職場のみんなに迷惑をかけられない」と気を張ることも多いですよね。
一方で、離れて過ごす子どものことを「保育園で泣いてないかな」「さみしい思いをしてないかな」と、
不安に感じることもあるでしょう。
どうか一人で「職場や家族に迷惑をかけたくない」と、頑張りすぎないようにしてくださいね。
頑張りすぎるとイライラしたり、仕事をすることが辛くなってしまいます。
育児と仕事の両立のコツは、便利なサービスや制度を活用し、家族や職場の協力を得て、
時間と心にゆとりを持つことです。
ゆとりの時間を持つことで、家庭がホッとリラックスできる場所になり、明日も頑張ろうと思えますね。
ママの笑顔が、子どもにとっての何よりの栄養です。
育児と仕事を両立し、笑顔で毎日を過ごせるように、部分休業の活用を検討してみてはいかがでしょうか。