育児は3歳までが肝心!?重要なのは一緒に過ごす時間の長さより「質」!!
「人間の脳は3歳までに80%完成する」という言葉を聞いたことはありますか?
0〜3歳までの時期は、人との関わりや周りの環境、
そして数々の経験から多くのことを学ぶ子供の発育にとって最も重要な時期と言われています。
このことから「3歳児神話」という言葉があるように、
親は子供にとって良い環境づくりをしてあげたいと思いますよね!
では3歳までの子供の成長のために、どのような接し方に気をつけてあげるとよいのか
月齢別に詳しくお話します。
3歳児神話って?
先程少し触れていた「3歳児神話」という言葉、ご存知でしたか?
これは「子供が3歳になるまでは母親が育児に専念すべきで、そうでないと成長に悪影響を及ぼす」
といった考え方です。
しかし最近では女性の社会進出が増え、
子供を小さいうちから保育園に預けなければならない環境のママも多いですよね。
「保育園に預けている子供は、常にママと一緒じゃないから脳に悪影響なの?」
なんて思わないでくださいね。
大切なのは「ママとずっと一緒に居ること」ではなく、
「ママから大切にされ、愛情を受けている実感を与えること」なんです!
ずっとママと一緒でも、ママが育児に疲れ果てて育児放棄をしてしまったり
子供に対して毎日怒ってばかりだったらどうでしょうか?
ただ親が24時間育児に専念しているだけでは意味がないのです。
日常的に子供と一緒でなくても、一緒に居る時間にたくさんの愛情を与えてあげられていたら大丈夫です!
子供にとって重要な「良い環境づくりをすること」についてお話します。
赤ちゃんの脳を育てる環境づくり
0歳から1歳までの期間は、「初めて」に触れることがたくさんありますよね。
今までは声だけで判断していたママの存在も、
顔をしっかり認識するようになりより安心感を感じられたり、
初めて見るもの、初めて聞く音に日々発見があるのがこの0歳時の時期です。
まずは0歳児の赤ちゃんのためにできる環境づくりについてお話します。
赤ちゃんが行動できる範囲を広げる
赤ちゃんは手足が動くようになってくると、手当り次第触ってみたり口に入れてみたりしますよね。
それは「これは自分の身体の一部なのか、そうでないのか」を判断するための重要な作業だったりします。
赤ちゃんがハイハイなどで移動できるようになると、ママは一瞬たりとも目が離せず大変ですよね。
ちょっと目を離した隙にすごい距離移動していてびっくり!!!なんて事もあることから、
ずっとベビーベッドに寝かせていたりベビーサークルなどで赤ちゃんを囲っているご家庭もあると思います。
これは赤ちゃんの触れられるものを無意識に制限していることになり、
脳の発達で考えると非常に勿体ないこととも言えますよ。
可能であれば、赤ちゃんの行動範囲は出来るだけ広げてあげて、
家の中に当たり前にあるようなものは触らせてあげることが好奇心を刺激することに繋がります!
更に人見知りをしない子に育てるといった面でも、
「触ってみたい」という好奇心を制限せずになんでも触れさせてあげることが、良いと言われているため
行動範囲を広げてあげてたくさんの新しいものと出会える環境づくりをしてみて下さいね!
触って良いものは手に取れる場所に置く
赤ちゃんの行動範囲を広げられたら、触って良いものは手に届くところに置いてあげて下さい。
脳の発達を考えると「赤ちゃんのうちは部屋が荒れてても良い」と腹をくくってみることも重要なことです。
よく、おもちゃ箱をひっくり返してあっという間に部屋が荒らされる事があると思います。
ママとしては「もう、またひっくり返しちゃったのね」と
横で片付けを繰り返してしまうことがあると思いますが
実はそんな時こそ、赤ちゃん脳が成長しているタイミングだということになります。
どうしてもママは部屋は綺麗にしておきたいと考えてしまいますが、
この行動は赤ちゃんにとって興味があるものを触れないというもどかしさになってきてしまいますよ。
お片付けを教えるのは子供の知恵がついてきた1歳過ぎからでOKですので、
0歳時のうちは興味あるものをとことん触らせてあげることを大切にしてみてくださいね。
危険なものは置かない
赤ちゃんの行動範囲が広がってくると、ママの「ダメ」「やめて」という言葉が目立ってきますよね。
危ないものや触ってほしくないものは子供の届くところに置かないことを徹底し、
「ダメ」などの否定的な言葉を言わなくて良い環境づくりを徹底することが重要になってきます。
ママが洗濯物を干して戻ってくると「ティッシュが全部出されてる…!!!」
なんて経験はありませんか?
初めてこれをみた時は衝撃的な光景で一瞬固まってしまいますよね。
ですがこれも赤ちゃんとしては楽しい遊びを発見したような感覚で悪いことをしている意識はないので、
「ダメでしょ!」と言ってしまうのではなく、
思い切ってティッシュを出す遊びだと切り替え、最後までやりきらせてあげることをオススメします。
正直、この時期の育児は思いもよらぬことがたくさん起きるので
ママにとっては試練の時だったりまします…。
しかし、好奇心を育て自ら挑戦する可能性を広げてあげるという意味では
危ないものを取り除いて、あとは自由にやらせてあげることが重要になってきます。
子供が挑戦する気持ちがなくなってしまうのだけは避けてあげたいですね。
子供の好奇心をくすぐるような知育玩具を与えてみるのも良いかもしれません。
参考にしてみてください。
子供の成長には接する人の質が大事!
小さい頃から保育園にあずけることで、
自分自身が子供と接する時間が短いことに悩むママの声を耳にすることがありますが、
子供の成長に与えるのは、一緒に居る時間よりも接する人の質が重要だと言われています。
「質」というのはどのような言葉を使い、どのような触れ合いをして、
どのような表情で子供と接するのかということです。
保育園に預けるのであれば、その道のプロに預けているので安心して良いと思いますし、
ママが保育している場合は子供との接し方に気をつけてあげる必要があります。
ここからは月齢別に接し方のポイントを紹介していきます。
生後3〜5か月
この時期は赤ちゃんの目が見えるようになってくる時期で、
今までは声や、肌感でママの存在を認識していただけだったのが
だんだんとママの顔が見えるようになってくることで、安心と信頼感を築きやすい時期になってきます。
ママが子供との最初の遊びで行う「いないいないばぁ」は
視界から顔が見えなくなっても、すぐにママの顔が見えるという安心感からオススメの遊びですよ!
まだ言葉の理解が難しいことから、ママの表情をみて安心感を得ている時期なので
いつも優しい笑顔で子供と接してあげることを心がけるといいですね。
生後半年〜1歳
この時期は、子供自身の興味を大切にしてあげたい時期。
なにかに集中している時はそっと見守ってあげることが大切です。
お散歩に行って、車を指差して「ブーブーきたね」「アリさんがいるね」と
子供に対して優しく話しかけてあげるだけで、
子供の興味がどんどん広がっていき、ママのマネをして「ブー」と言葉を発したりします。
この時のママの嬉しそうな反応を感じ取ると、
何度も同じことをしてママの反応を楽しむような遊びもするようになります。
更に少し遠くにある積み木に子供が手を伸ばした時は、
ママが「はいどうぞ」と取ってあげることはせず、子供が自ら手に取ることができるように
興味があるものに対して挑戦することを見守ってあげるとよいですね。
ハイハイのスピードもだんだんと早くなり、ママと追いかけっこしたり体を動かす遊びができるようになるので
「こっちだよ!おいで!」と言葉をたくさんかけてあげることもポイントです!
1〜2歳
ひとり歩きや言葉の発達が感じられるようになるこの時期は、ママとの遊びの幅が広がってきますよね。
ついこの間まで「なんで泣いているの?」なんて悩んでいたのに、
身振り手振りや単語でママにたくさんの感情を伝えてくれるようになります。
ママに抱っこしてほしくて両手を広げてくる姿も、とっても可愛い時期ですね!
言葉が発達してきて「これなぁに?」が増えてくるとママは大変に感じるかもしれませんが、
「これは〇〇だよ」と丁寧に教えてあげましょう。
少し前までは好奇心で触っていただけの積み木も、1つ2つと積み上げて拍手するような行動が増えてきます。
ママが「出来たね!すごいね!」とたくさん褒めてあげると、成功体験を積むという良い経験になっていきますよ。
小さな成功体験の積み重ねが、自己肯定感や自信を持って挑戦していける原動力となります。
イタズラも増える時期ですが、頭ごなしに「ダメ!」と注意をする前に
子供はどうなるんだろう?と確かめたかっただけということを認めてあげるといいですね。
保育園に通っていたり、支援センターに行くと同じくらいの子供にもどんどん興味が出てきて、
トラブルになることが増える時期でもあります。
「痛かったね」や「ごめんねしようね」などとママが子供に寄り添い気持ちを代弁してあげることで、
だんだんと対人関係も学んでいきます。
2〜3歳
行動や言葉の自己表現が豊かになってぐんと成長していくこの時期は、
なんでも「イヤ、自分でやる!」と主張するようになり、ママとしては頭を抱えることが増えてくる時期です。
「そうだね、自分でやりたいよね!」と共感の言葉をかけてあげることを心掛けて
子供扱いしすぎず意見を尊重してあげると
「ママは分かってくれる」という安心感を与えてあげることが出来ますね。
また、大人の言葉や行動を真似することが増えてくるので、親として言葉遣いにも気をつけておかなければなりません。
「何気なくママが足でドアを閉めているのをみて、子供に真似されてびっくりした」という話を聞くことがあるくらい
子供はママの様子をよく見ていますよ!
2歳児でピークを迎えるという「イヤイヤ期」については、こちらの記事も参考にしてみてください。
子供にやらせてあげると良い遊びや体験
赤ちゃんの頃はたくさんのモノとの出会いや好奇心を育て、ママは見守る姿勢が大事だということがわかりました。
育児をする中で、「もっとママが出来ることはあるのだろうか」と悩むかもしれません。
次に、ママが子供と関わる中でどのような遊びや体験をさせてあげるとよいかについて紹介します。
絵本を読んで想像力を育てる
絵本の読み聞かせが子供の脳を育む効果は絶大だと言われています。
3歳までは親との会話や絵本から世界観を広げたり、聞く力を身に着けたりするんです。
絵本を読んであげるときも、ママの膝の上に座りスキンシップをとることで子供に安心感を与えることも出来ます。
一番身近なママの読み聞かせは、想像力を育て、感情表現が豊かになったり語彙力が身についてきます。
1歳を過ぎたくらいに「そんな言葉も知ってるの!?」なんてママが驚くことがあるかもしれません。
それはママがたくさん子供に話しかけたり、絵本を読んであげた結果ですよ!
自然体験で好奇心を刺激する
「子供の脳には自然体験が良い」と聞いたことがあるのではないでしょうか。
なぜ、自然体験が良いのか…。
それは外に出ることが子供の好奇心の刺激になるということです。
1歳過ぎの子供は、下に落ちている石や葉っぱを気が済むまで拾い集めたりしていますよね。
「なにこれ?色んな色の石がある!この石は特別大きい!」
そんな小さな発見が外に出るとたくさんあるんです。
水たまりがあれば楽しそうに飛び跳ねてみたりして
ママとしては「あー…汚れる…」と、阻止したくなりますが、
「水たまりに入ると濡れる」という知識がひとつ増えると捉えることができ、これも一つの学びですよね。
目に映る全ての物は、子供にとって好奇心を刺激する魅力的なものなのでしょう。
危なくない範囲でたくさん経験させてあげてくださいね。
粘土あそびで感性を育てる
小さい子供が大好きな粘土あそびは、脳の発達に効果的な要素がたくさん有ります。
まずはその独特な感触に触れることで、手や指の発達を促し
イメージを形にするということから想像力を育む効果もあるのです。
丸めた粘土を「何に見える?」と聞くと
「丸」や「おだんご」など様々な見え方が出来ていき、
「これを潰すと、今度はおせんべいだね」と発想力も豊かになっていきます。
ママが子供にたくさん質問し、考えながら遊ぶことでコミュニケーション能力もついていきますよ。
まとめ
3歳までの育児はママが必ずしも子供とべったり一緒ではなくても、
接し方や声の掛け方などの環境をしっかり整えることで脳を育てることが出来ると思います。
ママがやるべきことは子供の好奇心や挑戦を邪魔せず出来るだけ見守る姿勢でいることや、
必要なときに必要な分だけサポートしてあげることなのです。
この時期こそたくさんスキンシップを取り、まっすぐに愛情表現をしてあげてくださいね。