女性だけじゃない!!育児に疲れた【旦那も産後うつ】になる!?
この数年で耳にするようになった産後うつ。
女性が産後うつになる割合は、約10%と言われています。
しかし、男性が産後うつになる割合は、約8%というデータが出ており、女性とほぼ変わらない結果が出ているのです!
ママも、パパも産後うつにならないために、どうすればいいのか参考にして頂ければと思います。
男性が産後うつになる原因
男性がうつになってしまうのには、ホルモンバランスの他にも原因があります。
- 男性向けの相談できる場所がない
- 職場の上司や同僚から、男性が家事や育児を担うことの理解を得られない
- ママから、家事や育児のダメ出しばかりを受けてしまう
- 家族を養わなければならないプレッシャー
- 職場や家庭での期待に応えたい
- 仕事が激務で肉体的な負担がある
このように、誰にも相談や頼ることができずに、孤立してしまいやすいのです。
早く仕事を切り上げて妻のサポートをするために残業を断ったら
上司から「お前が生んだのか?」と、からかわれたという話があるほど、
男性が育児に参加するには、まだまだ周囲の理解を得られていないことが多いのではないでしょうか。
また、男性には「男とはこうであらねばならない」「父親とはこうであらねばならない」という
世間や自分が持っているイメージと現実とのギャップの狭間で、どうすればいいのか悩んでしまうケースもあるのだとか。
男性の強さからイメージすると、仕事をバリバリこなして出世したり成果を出さなければいけないと感じるのでしょう。
今育児をしているパパたちの父親世代は、家庭は妻に任せて仕事に専念することができた時代でした。
自分の父親の姿が「男」「父親」としての在り方だと考えている男性は多いと思います。
しかし、今求められている男性像というのは、家庭的で家事や育児ができて、相手の気持ちに寄り添える人を求められる傾向にあります。
その間で上手くできずに苦しんでしまうようです。
女性はまだ、辛い・悲しいなどの感情を言葉で伝えることができますが、
男性は自分の気持ちを言葉で伝えるのが苦手な方が多いです。
自分は辛くても、妻や子供を支えなければと、無理をしなければならない状況に追い込まれてしまいやすいので、
周りの方が気付いてあげられるよう、気にかける必要があります。
そもそも「産後うつ」って?
産後うつは一般的には育児ノイローゼとも言われ、出産を機に起こるうつ病のことです。
最近では産院や市の検診で、産後うつかどうかの状態を調べるエジンバラという問診が行われるようになっています。
エジンバラ産後うつ病尺度(EPDS )は、の女性を特定するために開発された10項目の質問票です。産後うつ病。尺度の項目は、罪悪感、睡眠障害、低エネルギー、無快感症、自殺念慮<18などのさまざまな臨床的うつ病症状に対応しています。>。全体的な評価は、10項目のそれぞれのスコアを合計することによって決定される合計スコアによって行われます。スコアが高いほど、抑うつ症状が強いことを示します。 EPDSは、分娩後8週間以内に使用でき、妊娠中のうつ病スクリーニングにも適用できます.エジンバラ産後うつ病スケールは、広く使用されているうつ病スクリーニングツールであり、多くの言語で検証されています。
出典元:Wikipedia
赤ちゃんが生まれると男性もホルモンが変化する
女性が妊娠、出産後にホルモンバランスが変化するというのは、ご存じですよね。
意外にも、男性も赤ちゃんが生まれて関わりを持つことで、ホルモンに変化が起きるのだそう。
テストステロンと言われる男性ホルモンが減少し、攻撃性が弱まり育児に向いた体質になるります。
赤ちゃんを抱っこしたりスキンシップをとることで、オキシトシンが分泌され子供に愛着を感じやすくなるのです。
なので、産後にホルモンバランスの影響で精神的に不安定になりやすいのは女性に限らず、男性にも言えますね。
男性の場合は、赤ちゃんと関わりを持つことで、ホルモンバランスが変化するため
産後うつを発症しやすいのは、赤ちゃんが生まれてから3カ月~6カ月の間が最も多いというデータが出ています。
男性の産後うつの症状
男性が産後うつになると現れやすい症状は、女性の場合とあまり変わりませんが、特徴的な症状もあります。
- いつもより、声を荒げて怒るようになった
- お酒を飲む量が増えた
- 食欲がなくなった
- 朝、なかなか起き上がれなくなった
- 眠れない
- 帰宅が極端に遅くなった
先ほど、男性もホルモンの変化で攻撃性が弱まり育児向きの体質になると説明しましたが、
うつ症状が出ている時は、ホルモンバランスが崩れ情緒不安定になっていることもあるので、
虐待やDVにつながることもあります。
現れる症状は人それぞれですが、「もしかしたら!?」と感じた時点で、
一度、相談窓口を利用したり病院を受診するようにしましょう。
詳しい症状チェックや相談先については、こちらの記事も参考にしてください。
育児でうつかもしれないと思ったら?症状チェックと相談先もご紹介
男性ならではの育児の悩み
一生懸命やっているけどダメ出しされる
パパが、おむつを替えても「ここも拭いてあげないと、かぶれちゃう」とママは指摘してしまいたくなります。
子供の子守りをお願いしても、携帯やテレビにパパが夢中になっていて子供を見ていなかったり、寝てしまっていて
「何で見ててくれないの!?」と責めてしまったことはありませんか?
パパなりに一生懸命やっていて、パパなりの考え方で子供と向き合おうとしています。
しかし、ママ自身のやり方や考え方と違うので、自分がやった方が早いからとパパから役割を取り上げてしまったり、
ママ自身のやり方と違うことに不安を感じて、素直にパパの成果を認めてあげられない
ということがあるのではないでしょうか。
どんなにあやしても、ママじゃないと泣き止まない
ちょっとかまって欲しい、理由はわからないけれどなんとなく不機嫌。
パパがご機嫌を取るためにおもちゃで気を引いたり、抱っこをしたとたんに、ギャン泣きされる。
どんなに頑張っても、子供からも拒絶されたようで、パパからすると自分がどんなに協力しようとしても受け入れてもらえないという感覚を持ってしまいます。
私の夫は、よく寝かしつけをしてくれていたのですが、子供があまりにも泣き止まないときは、イライラしてしまい
無言で子供をサッと抱き上げて、別室に連れて行ってしまったことがありました。
今思えば、夫も私の負担が少しでも軽くなるように、協力してくれていたのに、とても悪いことをしたなと反省しています。
要領よくできない
女性は一度にいろんなことができるマルチタスクが得意で、男性は一つのことを集中してやるシングルタスクが得意だとよく言われています。
なので、家事や育児の分担をしていても、ママからしてみれば、さぼっているように見えたり、今すぐやって欲しいのに!ともどかしさを感じるかもしれません。
真面目で優しいパパほど、要領よくできない自分にイラ立ちを感じたり、自信を無くしてしまうこともあります。
パパもうまくできていなくても、精一杯やっていることを認めてもらえたり、気持ちを理解してもらえないと、
女性が産後うつや育児ノイローゼになってしまうのと同じ様に、男性もうつの症状が深刻になっていくのです。
産後うつになるパパを減らすために出来る3つのこと
夫婦で育児に関する情報を共有する
育児中に出てくる疑問や悩みを事前に夫婦で知っておくことで、2人で協力しながら対応出来ます。
育児に関する情報や知識を得るには、
- 自治体や産院で行われているマタニティ教室(両親学級)に夫婦で参加する。
- 育児書や動画を活用する。
マタニティ教室は、夫婦で参加したとしても、ママ向けの内容が中心になっていることがあります。
パパは付き添いできただけな感じになってしまい、自分には関係ないような気がしてしまったり、居心地の悪さを感じてしまうこともあるようです。
「両親学級」と言っている教室の方が、パパ向けの情報もバランスよく学べるかもしれませんね。
また、仕事の関係で指定された日に一緒に行けない事もありますよね。
そんな時はオンラインで行われているマタニティ教室や、YouTubeにあがっている両親学級を活用するといいですよ。
パパ向けに作られたものもあるので、パパの気持ちも尊重しつつ、どのように情報を得るのが向いているのか
話し合いをしてみるといいですね。
おすすめ動画と育児本情報
こちらの動画では、先輩パパたちの話が聞けるので、男性も聞きやすく参考になると思いますよ。
育児書に関しては、別の記事でも様々な育児本を紹介しているので、参考にしてください。
ママのサポートがしたい!でも育児がわからない。そうならないよう予習しよう!
パパの悩みを聞き出す
パパは自分から悩みを打ち明けることが、なかなかできません。
協力的なパパほど、ママだって頑張っているのは理解しているし、自分の悩みなんて大したことないと感じているかも。
パパの悩みを聞き出すには、まずはママから悩みを打ち明けてみてください。
その時に、パパ自身はどう思っているのかも聞くのがポイントです。
女性は、自分の話を聞いて欲しい傾向が強いので、話しを聞いてもらって終りにせずに
パパに質問することを忘れないでくださいね。
「僕は別に大丈夫だよ」と、話してくれないことがあるかもしれませんが、
その言葉を鵜吞みにせずに、本当はこんな風に感じていない?など
ママが思い当たることを話してあげると、「正直、それは困っていた…」と
切り出しやすくなるかもしれません。
パパは、育児や家事に対して責められがちなので、その時は否定せずに、まずは聞き手に徹しましょう。
まずは、お互いにどう思っているのか知ることがとても大切で、意見のすれ違いや衝突を防ぐことができます。
パパ自身も自分の気持ちを打ち明けて知ってもらえると、気持ちが楽になるでしょう。
エジンバラをパパにも活用
産後うつを調べるエジンバラという問診を一ヶ月検診や、新生児訪問でする事が多くなっています。
基本的にママだけが受けますが、それを夫婦共に受けるようにすると、ママもパパも産後うつになることを防げると思います。
その場で2人同時に受けることは難しいかもしれません。
ですので、ママがパパにも問診内容を伝えて、産後うつに陥ってしまっていないか調べてみてあげてください。
中にはパパが全然育児に参加せず、ママにだけ負担がのしかかっている家庭もあります。
その場合も2人で受ける事で、産後うつについての理解を深め、ママの危険なサインを知るきっかけになります。
まとめ
ママだけにターゲットを絞らず、パパへの産後うつのケアをするために、
- 夫婦で育児情報を共有する
- パパの悩みを聞き出す
- エジンバラ問診をパパにも活用
この3つを活用してみてください。
全てのママ、パパが楽しく育児ができる世の中になればと思います。