育児で首が痛い!原因と危険性を解説!すぐできる対処法もご紹介
産後、育児や家事をしていて首が痛いなと思う事はないでしょうか。
「左右を見るにも上を向くのにも痛い」「首を動かしにくい」
など首が不自由だと育児や家事がやりづらいですよね。
実は首の痛みを放置して悪化してしまうと様々なトラブルが起きてしまう事があり危険です。
育児中に起こりやすい首の痛みの原因と、忙しい家事と育児の合間にもすぐできる簡単な対処法をお伝えします。
痛みや不自由から解放されて、元気で快適な日々を過ごせるようにしましょう!
首の痛みを放置する危険性
首の痛みを放っておくと、首だけではなく手のしびれ、肩・腰のこりや痛みにつながることがあるのです。
頸椎(けいつい)や椎間板(ついかんばん)の変形
首を酷使していると、頸椎(けいつい)や椎間板(ついかんばん)がすり減ったり変形する原因になります。
頸椎の中央には脊髄という神経が通っていて、脊髄から枝分かれした神経は片や腕へと繋がっているので、
頸椎や椎間板が変形してしまうと首だけではなく、肩が痛くなったり手がしびれるようになってしまうのです。
頸椎は背骨、骨盤にまで繋がっていますよね。
1ヶ所痛みや変形が起こると、体全体で痛みや歪みをカバーするようにバランスを保とうとするので、
症状が進行すると、脚のしびれ、歩行障害、排尿障害まで引き起こす可能性もあるのです。
変形で血管を圧迫
それと同時に、変形が原因で血管を圧迫してしまい、血流が悪くなります。
上半身への血管を圧迫してしまうと
- めまい
- 脱力感
- 手のしびれ
下半身への血管を圧迫してしまうと
- 歩行困難
- 排尿障害
などの症状がでてしまうこともあるようです。
改めて、首はとても大切な体の一部ということがわかりますね。
育児中は首への負担が大きい?
そもそもなぜ産後、首が痛くなるのでしょう。
原因を考えていきましょう。
育児中の姿勢
育児をしている時は、下を向くことが多いですよね。
例えば
- 授乳時
- おむつ替えや着替え
- 抱っこをしている時
と、このように出産前の生活と比べると、首を酷使することが増えます。
大人の頭の重さは約5キロと言われていて、下を向いている時はその重さが首への負担になります。
下を向く角度によっては20㎏の負担がかかることもあると言われているのです。
20㎏というと、幼稚園年長児の平均体重なので、そのぐらいの負担が首にのしかかっているということは、
筋肉を傷めて炎症が起きてしまうのは当然の事かもしれません。
寝る時の姿勢
出産前は一人で自由な体勢で寝ることができていたけど、産後はそうもいかない事もありますよね。
一緒に添い寝をしていると、赤ちゃんを気にして横を向いたまま寝る事が多くなったりしていませんか?
横向き寝は、首や肩に負担がかかることが多く痛みに繋がります。
また、赤ちゃんと一緒にお昼寝をしてしまう時も注意が必要です。
私は、赤ちゃんをお昼寝させる時に、自分も一緒に寝てしまう事がよくありました。
起きた時は、固い床の上で寝てしまっていたので体はガチガチ。
お昼寝だけでなく、人は1日の3分の1近くが睡眠時間なので、寝る時姿勢は体に大きなダメージを与えます。
もともとストレートネック気味だった
妊娠前や妊娠中に、ストレートネックの症状を持っていたと言う場合もあります。
まずはセルフチェックで簡単に調べられるのでやってみましょう。
ストレートネックチェック
- 壁を背にして身体の力を抜き、まっすぐに立ちます
- 肩・お尻・かかとを壁に付けます
- 後頭部が壁につくかどうかを確認する
壁に後頭部が付けばストレートネックの心配はありません。
壁に後頭部が付かない、または付くけど体勢が辛いと感じる時はストレートネックの可能性が高いです。
今までは症状がない、あるいは気づかなかったけれど、
産後に育児中の姿勢が首への負担になるため症状が悪化してしまう事があります。
私の友人はひどいストレートネックで首や肩の痛みに加えて、耳鳴りや頭痛にも悩まされています。
症状がひどい時は、家事や子供のお世話も手が付かないので、ご主人やご両親に手伝ってもらう時もあるようです。
家事や育児だけで大変なのに、生活に支障が出るほどの症状に発展してしまうと、精神的にも大きな負荷がかかることになります。
精神的ストレス
ストレスを感じると自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると血流が悪くなり、それが首痛の原因になってしまうのです!
なぜかというと、自律神経は血液循環、呼吸、消化、排泄、免疫、代謝などの体内の環境を維持する働きをしています。
そして大事なのが、自律神経の中の交感神経と副交感神経のバランスです。
例えると交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのような役割をしています。
ストレスによって自律神経が乱れると、交感神経の動きが優位に。
そうなるとアドレナリンが過剰に作用して、身体が緊張状態になり血管が収縮して血流が悪くなります。
血流が悪くなると炎症物質などがうっ滞して筋肉を硬くさせてしまい、首の痛みや肩こりに繋がってしまうのです。
育児の合間にすぐできる!原因別の対処法!
体のメンテナンスは時間がかかりそう、ややこしそう、面倒だと思っていませんか?
今回ご紹介する対処法は、簡単ですぐ出来るものばかりなので、忙しいあなたも家事や育児の合間に取り入れやすいと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
育児中の姿勢からくる痛み
育児中の首の負担をなくすように心がけていても、下を向かずに前を向いて育児をするわけにはいきませんよね。
どうしても首には負担がかかってしまう姿勢になってしまいます。
そこでおススメしたいのが、この簡単ストレッチです。
- 首をゆっくり左右に倒す(交互に5回を5秒ずつ)
- 顔をゆっくり左右に向ける(首の筋が少し張る位置まで交互に5回5秒ずつ)
- 肩をゆっくり大きく回す(前回しと後ろ回しを5回ずつ)
- 腕を上げてブルブルとふるわす(腕を下げてでも良い)
「きちっと時間をかけてストレッチをする暇がない」と思うかもしれませんが、
このストレッチは全部やっても3分程度ですし、4つの項目全部をいっぺんに行う必要はなく、1つだけなら1分かかりません。
少しのストレッチでも十分効果があるので、この1分のストレッチを、育児や家事の合間に行うと首のコリもかなり和らぐと思います。
しかし、育児や家事に追われていると、ついストレッチする事を忘れてしまう時がありますよね。
そんな時は、授乳が終わったら、赤ちゃんのおむつ替えをしたら、水分を取る時、トイレに行った後など、
1つの作業とセットにして行うようにすると、忘れずにできますよ!
小まめにストレッチをすることで血流改善にも繋がりますし、気持ちの切り替えにもなるのでおすすめです。
また、以下の動画のストレッチも3分ほどで終わるものなので参考にしてください!
簡単なストレッチをやるだけで、身体だけではなく気持ちもすっきりした気分になれますよね。
ストレートネックからくる痛み
姿勢の悪さからくる首への負担から発展してしまうストレートネック。
ストレートネックも、ストレッチが非常に効果的です。
タオルを使って行う、簡単ストレッチのやり方があるので紹介しますね。
同じ姿勢が続くことが良くないので、タイミングを見つけて積極的にストレッチをしたいですね。
また姿勢の悪さが原因なのであれば、正しい姿勢をすることで悪化を予防することができそうですね。
正しい姿勢のチェック法
- 壁に背中をつけてまっすぐ立つ
- あごを少し引いて、軽く胸を張る
- 後頭部、肩甲骨、お尻、かかとの4点を壁に付ける
- 4点を壁に付けた状態で、腰と壁の隙間に手を入れてチェック開始
この時に腰と壁の隙間に、手のひらを猫の手にした物がちょうど入るくらいが正しい姿勢です。
こぶしが入ってしまうほど隙間があると反り腰で、手の平を真っ直ぐにしてもギリギリの隙間しかないと猫背になってしまってます。
姿勢が良くなるとコリを解消できるだけではなく、血行が良くなるので冷え症が改善したり、肌の調子を整える効果もあります。
また正しい姿勢を保つとなると、全身の筋力が必要となるので筋力強化に繋がります。
特に腹筋や背筋の筋肉に働きかけるので、お腹や背中がすっきりした理想のボディーラインになれるかもしれませんね。
姿勢が良くなって肌の調子も整えてくれる上に、見た目も格好良くなれるなんて嬉しい効果ですね。
寝る時の姿勢からくる痛み
寝る時の姿勢からくる痛みには、正しい姿勢で寝るという事が一番効果的です。
正しい姿勢で寝るためのポイントをお伝えしますね。
仰向けで寝る
人の理想的な寝る時の姿勢は立っている時の姿のまま寝かせた状態だと言われています。
つまり仰向けで寝るという事が理想的なのですね。
仰向けで寝るメリットは次の通りです。
- 背骨がまっすぐになるので猫背を予防できる
- 体圧が分散されるので血液循環の妨げになりにくい
- 体温調節をするための寝返りを打ちやすい
横向き寝が首や肩の負担になるのは、体への圧力が集中してしまうため負荷がかかったり、血流の妨げになるからです。
そして、仰向け寝は首にとって大事な首の曲線をキープしやすいので、首にかかる負担を減らしてくれます。
ただ曲線のキープには、寝姿勢だけではなく寝具も大事になってきます。
自分に合った枕を使う
枕選びは重要とよく耳にしますが、どれを選べば良いのか迷いますよね。
首の負担にならないように、自分に合った枕かどうかをチェックする方法があります。
- 首と敷布団との間に隙間が出来ていないかどうか。
- 首の骨の自然なカーブがキープできているかどうか。
この2つのポイントが重要です。
首と敷布団の間に隙間があるかどうかは、実際に仰向けで寝てみて首の後ろに指を入れてみて確かめることができます。
首の骨の自然なカーブがキープできているかは、仰向けで寝てみた時の目線で確かめる事ができます。
首と敷布団の間に隙間がない状態で、目線を真っ直ぐに天井を見て、垂直より少し下に目線があるのが理想です。
天井と目が合ってる、またはそれよりも上を見てしまってると、枕が低すぎる可能性があり、逆だと枕が高すぎる可能性があります。
枕が低くても高くても、高さがあってないと寝ている間に、首や肩の筋肉の緊張した状態が続き首こり、肩こりが起こってしまいます。
もし今使っている枕が、自分に合っていない物だった場合は、自分で調整してみるのがいいですね。
高さが足りない場合はタオルなどで高さを足すことで簡単に調整できます。
逆に高すぎる場合には、ウレタンなどの素材だと減らすことが出来ないので、購入の必要があるかもしれませんが、
枕の中身の素材(羽毛やビーズなどの独立した物)を取り出して減量できる物なら、調節が可能です。
子供と添い寝をする時は注意が必要
子供と添い寝をしている時に、子供はママにぴったりくっついて寝たがったりしませんか?
狭い布団で寝ているわけではないのに、子供が寄ってきて窮屈になったり、
寝相の悪い子供に布団の端に追いやられていたなんてこともあるかと思います。
子供とくっつくことは幸せですが、自由な体勢で寝られないのが辛い時もありますよね。
対処法としてこのようなやり方があります。
- 布団を広くして広々寝られるようにする
- 最初は、端に寝ないで真ん中に居れば、子供とくっついて寝ても子供が寝た後は反対側は空いてるので広々寝られる
- 子供と一緒に寝る布団+もう1枚布団を敷いておいて避難寝場所を用意しておく
- 子供との間に何かを置いてピッタリとできないようにす。
私も子供が2人とも小さい時、両方から攻められて身動きが取れず困りました。
その時の対策は、子供との間に2人のお気に入りのぬいぐるみを置くようにしたことです。
間に置くと、ピッタリくっつかれるのは柔らかいぬいぐるみなので体が楽ですし、脱出しようと思えば簡単にできるので助かっていました。
精神的ストレスからくる痛み
精神的ストレスで自律神経が乱れて血流障害となり、首の痛みに繋がってしまう場合は、元となる自律神経の乱れを改善できるといいですね。
ストレスを完全に0にできるならそれに越したことはありません。
ですがなかなか難しいと思うので、まずは少しでも減らせるようにしてみるのはどうでしょうか?
- 好きな音楽を聞く
- お風呂にゆっくり入る
- アロマセラピーをとりいれてみる
このような方法で心も体もリラックスさせてあげると、ストレスを和らげることができますね。
しかし、上記の方法を試してみても解消されなかったり、疲れが取れないと感じる事もあるかもしれません。
その場合は、遠慮せずに家族の助けを借りたり、行政のサービスを頼って思いっきり休息を取る事も必要ですよ!
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こんな時は病院へ
ストレッチを継続しても良くならなかったり、痛みがひどくなってくるような場合、痛みを我慢せずに病院へ行くようにしましょう。
また以下のような症状がある場合は、早めに受診するようにしてください。
- 手や腕、脚のしびれや麻痺がある時
- 頭痛・めまいがある時
- 発熱している時
特に高い熱がある時は、椎間板などの組織が細菌感染してしまってる可能性があるかもしれません。
その場合一刻も早く治療しなければ、命に係わる事こともあるので注意が必要ですね。
診察を受ける時は整骨院や接骨院ではなく、整形外科での診察をうけるのがいいでしょう。
整形外科には医師が必ずいますが、接骨院や整骨院には柔道整復師という国家資格を持った先生しかいない場合もあります。
もしもレントゲン検査や手術、投薬が必要になった時には医師がいないと治療してもらう事が出来ないので注意が必要です。
まとめ
普通に過ごしているだけ、寝ているだけの時でさえも、首には相当な負担がかかっています。
生活の忙しさに埋もれてしまうような程度の少しのコリ、痛み、違和感だと放置してしまいがちですよね。
放置すると少しだったコリや痛みが、ストレスになるほどの痛みに悪化してしまい、生活の質も下がってしまいます。
この記事で紹介しているストレッチは、忙しい生活の中にも取り入れやすいくらい簡単なものなので、
少しずつでも解消して快適な日々を過ごしていけるようにしましょう!
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